WORKERSの舘野君がアメリカ南部のコットン畑を視察して、紡績、織、染色までオリジナルのジーンズ生地作って、それで作ったジーパンを裾直し(15cmも切るという事は足が短いということか、トホホ・・・)して履いてみました。前にWORKERSで入手したワークパンツ風のジーパンとは違ってフィットする感じ。履き込んで洗い込んで良い風合いになって行くのが楽しみです。
実際のボンジョルノの下半身よりスマートに見えると思っているのは私自身だけだろうか。上も下も帽子と靴とベルト以外全て「WORKERS」。
パーツ一つ一つがオリジナルの刻印入り。零細企業の場合、これがなかなか出来ない。業種は違えどオリジナル製品を作っているル・ボナーはそれが出来ていないと反省。
こういったパーツへの拘りが、着ていて豊かな気持ちを増幅させてくれる。
舘野君と知り合って、私はアメカジ風な服装に回帰した。ちょっとイタリアオヤジ風に頑張った時期はあったけれど、やはり私はこういう舘野君が提案するアメリカンカジュアルが楽で好きみたい。普段着るカジュアル系の洋服はほんの一部を残して、大部分「WORKERS」製品になっている今日この頃のボンジョルノ。
そんな「WORKERS」の舘野君のモノ造りは、今の私にとって最も刺激を受ける存在。30歳代半ばにして「WORKERS」というブランド価値を生み出した才能に驚かされる。それも量産以外全て一人でこなしているのだからすごい。企画、デザイン、パターン、販促、営業、経理、経営戦略、撮影、出荷作業、カタログだって版下までは自身で。そんなアパレル企業は他に知らない。元々お金持ちのお坊ちゃんだった訳ではなく、事業計画書を作って借金からのスタート。辛辣な物言いは時々周りを傷つける事はあるけれど、彼の作り出すモノたちはそれを補って余りある豊かな気持ちを与えてくれる。
今日またまたカッコ良いWORKERSの紙袋が届いた。開けてみると「WORKERS」のヒット製品のチノパン。今まで履いていたチノパンとは似て非なる素材感と仕様。チノパンが軍モノから始まった事を思い起こさせる作り。でもオーダーした覚えがなかったので、誕生日プレゼントで送ってくれたのかな?やっぱ舘野君は良い人だなんて思っていたら、ちゃんと請求書が入っていた。履いてみると肥満気味の私がスマートに見える。さすが本人もメタボ体型だけにパターンうまい。
それにしても、「WORKERS」の衣類が増えた。今まで普段着ていたユニクロより約5倍の価格。しかしこの満たされ感は何なんだろう?有名ブランドのブランド料の見栄価格ではない、夢を現実にする構成力と魂入った個性というバックボーン。着てると気持ち良くて豊かでいられる。彼のモノ作りはこれからも目が離せない。
(もうすぐ販売開始するだろう「鞄談義Ⅱ」の中のボンジョルノの文章より)
この時代に生きた証を残したいと思う。それが私達は鞄作りでした。それぞれ皆持っている資質や環境が違うから、表現するカタチはそれぞれ違う。しかしこの時代に小さな記憶として残せたら素敵だな。隙間少ない息が詰まりそうになる現代社会において、個が輝きを持ってモノ作り出来る価値。芸術作品でも工芸品でもない鞄作りと言う仕事においてそれが出来るなら、私達は心から自分たちの人生に満足できます。
そんな輝きを業種は少しだけ違うけれど「WORKERS」の舘野君は見せてくれている。
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