ル・ボナーの一日

ボンジョルノのヨーロッパ旅日記 パルマ自転車天国編

2010年06月17日

ボローニャから鉄道で1時間弱かけてパルマに行った。 駅を出ると何軒かのレンタル自転車屋さんがあった。 他の都市でもレンタサイクルを見たけれど借りようとは思わなかった。 でもこの街では借りて街を効率良く回りたいと皆が思った。 街の中心の通りまで来ると、自転車を楽しんでいる人の多さに驚いた。 それも流行りのマウンテンやロードのタイプではなくて、 日本ではママチャリと呼ばれるタイプの実用車。しかしどこか違う。 %E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%9E%EF%BC%91.jpg %E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%9E%EF%BC%92.jpg %E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%9E%EF%BC%93.jpg %E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%9E%EF%BC%95.jpg 革靴なんか履いて少しお洒落して自慢げに愛車をこいでいる。 何台もの通り過ぎる自転車をファインダー越しに見送りながら、 こんな自転車の楽しみ方って素敵だなと思った。 %E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%9E%EF%BC%96.jpg このオジサンは同じ通りを何往復もしていた。 暑い日だのにマフラーしているみたいに写っているけれど、これは髭です。 どうもそれらの自転車を良く見てみると、ブレーキとブレーキレバーをワイヤーでつなぐタイプではなくて、鉄の棒の連結でつなぐ日本でも魚河岸などの作業用自転車で今も残っているシステムのブレーキ付けた自転車に乗っているのがパルマのオジサンオバサンたちの自慢のようだ。このタイプのブレーキは日本ではもう生産していない。イタリアではまだ作っているのだろうか。どちらにしてもそのタイプを自慢げに乗るパルマのオジサンオバサンたちの自転車は相当古い。錆も出ている。でもカッコ良いのだ。 %E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%9E%EF%BC%97.jpg %E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%9E%EF%BC%98.jpg %E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%9E%EF%BC%99.jpg イタリア人は自分の住む街を愛している人が多くて、街々でそれぞれ個性を強く感じる。パルマは他のイタリアの都市とは違って、路上のオープンカフェが少ないように思う。これももしかしたら自転車を楽しむパルマの人たちの邪魔にならないよにする配慮からなのかと思ってしまうほど。 ドイツではロードにサイクリングウェアにヘルメットかぶって颯爽と街を走る姿を日本と同じぐらいは見た。しかし高級自転車いっぱい作っている国であるイタリアでは、そのタイプはあまり見ない。アァー!ロードタイプだぁ~と珍しく見つけたとしても、ドロップハンドルではなくてストレートタイプ付けたりしている。 %E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%9E%EF%BC%91%EF%BC%90.jpg この自転車天国パルマの通りを眺めていて、普段の生活の中での自転車との素敵な関係を見せて頂いた。錆びていても乗る人が愛おしく思いながら年月乗り続けて特別になり、普通な自転車が特別になる。そしてそれが高価なモノより価値あるモノと思う共通認識。なんて素敵なモノとの関係だろうか。 %E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%9E%E8%87%AA%E8%BB%A2%E8%BB%8A.jpg こんな自転車が欲しいと思った。街をレンタサイクルで走っていて見つけた自転車屋さんで同じようなタイプの自転車を販売していた。入手して持ち帰りたいと思ったけれど、どうやって持ち帰ればいいのか見当つかなかった。次回イタリアに行くまでに持ち帰る方法を調べて捲土重来することに。 それにしてもこのパルマのレトロチックファミリー自転車は、日本の実用車との違いはほんの少し。でもそのほんの少しのこだわりの違いが大きい。思いもかけずエミリアロマーニャ州の地方都市で素敵な風景見せて頂きました。

Le Bonheur (19:46) | コメント(3)

Comments

  1. 小市民ケーン より:

    松本 様
     早速の自転車の記事、ありがとうございます。
     パルマでは車の走っている道路を自転車で堂々と走られるのですね。まずは、それにびっくりです。時間の流れがゆっくりなのでしょうか?いろいろな文化があるようですね。そして、最後に出てくる黒の自転車良いですね。レトロのようですが、洗練されているようでもあります。
     ところで、ライムグリーンのパパスは当地では如何でしたか?だいぶ目立ちましたか?
    Re: ボンジョルノ より
    ああいった普通だけれどお洒落感じる自転車を尊ぶ共通意識が素敵だと思いました。自動車の方がよけて走っていました。
    誰もライムグリーンのパパス見て話しかけて来る人はいませんでした。でも違和感なく大満足で使っていました。

  2. pretty-punchan より:

    今日はリハビリ中の折、閉店間際までお邪魔しました。また、お心遣い、誠に有難う御座います。思ったほどボンジョルノさん自身の買い物が少なかったので意外でしたが、なによりも今回の渡欧が宝物なのだろうなあと思います。
    順調に社会復帰されることをお祈り申し上げます、とは言うものの、この土日はサロン状態になるでしょうね。
    Re: ボンジョルノより
    いやぁ~なんとか普通の生活に戻りたいと思っていますが、あと数日はぐっすり睡眠をとれるよになるまでかかりそうです。
    私にとってこの旅行が宝物で、自分用の買い物なんてなくたってへっちゃらだったのすぞ。あははぁ~。でも自転車本当に入手したかったなぁ~。

  3. Dio より:

    なかなか時差疲れが抜けなさそうですね。
    違和感抜けるのに一週間ぐらいかかってしまいそう??
    いや、ほんといい文化ですね〜。身体との接点に良質の革。
    普通に乗れる、普通の自転車。だけど大人が満足できるもの。
    且つそれを受け入れ取り巻く、街と歴史が熟成した環境。
    例の本に共感した目を以って、この記事に見入りました。
    今度伺った際、じっくり見せて下さいね!
    Re: ボンジョルノより
    なぜ時差ぼけが長引いているのが分かるんですか?
    一週間尾を引きました。でももう大丈夫です。
    仕事が山積みなのでがんばりまぁ~す。

Leave a Comment

入力エリアすべてが必須項目です。メールアドレスが公開されることはありません。

内容をご確認の上、送信してください。

アーカイブ