ル・ボナーの一日
多くの優しき人たちに助けられて
2010年02月17日
皆様にお待ちいただいている太ダレスも、
あと少しで出来上がり。
コバ処理して、トップの枠を手縫いすれば出来上がりです。
私たち二人は社会性が欠如していて、その上不器用な職人です。でも鞄作るのが大好きで、でも商売は下手で、そのため四苦八苦しながら鞄作り続けてきた。
それでも何とか今日までこの神戸の隅っこの、人影寂しい六甲アイランドという人工島で、お店を17年間続けられたのも、多くの心優しい顧客の皆々様のおかげだと思っています。
私たち二人だけのル・ボナーになってからは6年ほどですが、そんな失意?の私たちに、親身になって接していただける顧客の皆様は逆に増えていった。そんな皆様に助け支えられながら、これからも一緒に楽しい思い出作ってゆきたい。
表革、内装の革、仕様もそれぞれ要望を聞いたものだから、
老人性痴呆症気味のボンジョルノの頭の中はグチャグチャ大混乱。
でも間違えずに作っていると思うのだけれど~。
利害関係の中で生きていると、嫌な思い経験する事は何度もある。でもそれをもおおらかに受け止めて生きて行けば、優しい関係の中から生まれる豊かさ満ちた日々を過ごせると信じているボンジョルノです。そんな思いにして頂ける人たちといっぱい知り合えて過ごす私たちは幸せ者です。
昨日も生命保険のスペシャリストM氏が立ち寄ってくださった。会社の同僚を紹介頂き、そのお二人がオーダーされた太ダレスの製作状況を見に来られ、ボンジョルノがさぼっていたら喝を入れようとぉ~。M氏から生保は入っていないけれど、保険の事はM氏に尋ねると安心だ。丁度色々な理由で、お店や車の損保の継続をしていなくて、少し不安を抱えていた矢先の来店。専門外の損保だけれど、迅速に知り合いに連絡して頂いて翌日には契約出来た。
そんな風にそれぞれの分野のスペシャリストが、自身の損得勘定ではなくて、長屋の近所付き合いのような関係の中で、ル・ボナーの私たち二人は助けてもらっている。私たちに出来る事はそんな皆様に満足して頂ける革製品を作り続ける事。
「手先は不器用な職人だけど、生きて行くのは器用なボンジョルノ」なんて酷い事言う連中もいる。生きて行くのは不器用だ。手先が不器用なのは当っている。だから33年も鞄職人でいるのだと思う。器用じゃないから自己嫌悪と戦いながらモノ作り続けられる。そして新鮮な新しい発見が今でもあってドキドキしながら作り続けられる。そんな私たち二人を暖かく見守りながら手助けして頂いている皆様に感謝。
そんな皆様の何人かに頼まれている太ダレス。
少し遅れておりますが許して頂けるかなぁ~?。
Le Bonheur (21:41) | コメント(3)
Comments
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黒に赤ステッチがとても好きです。
不器用だから続けられるというのはよくわかります。
簡単に完成したならすぐに飽きてしまいます。
毎回毎回造るたびに新しい発見や進歩があれば、次回もっと工夫してより良いものを...と考えられる気がします。
Re: kami さん
ず~とこれで良いなんて思うことなく求め続けるのだと思います。今日より明日。今回より次回。試行錯誤続けてゆくのでしょね。
ル・ボナー松本 -
ダレス,素敵ですね。背が高く使い勝手も良さそうですね。ダレスはどこものも似たりよったりですが,ル・ボナーのものは個性的です。
Re: orenge さん
ありがとうございます。
ル・ボナーらしさをオーソドックスな形の中でも表現出来ればと思っています。
ル・ボナー松本
あの時はそんな風に言いましたが、お二人とも「生き方も不器用」です。不器用だから、みんなが心配して、或いは親しげにやってくるのだろうと思います。でも、「手先の不器用な職人」は本当ですね。その分、気持ちが伝わる。でも笑えます。ダレス出来間近のようで、笑ってばかりいられなくなりました。ヴィンテージのステープラー(ホチキス)を購入して悦に浸っておりましたが、ウカウカしていられなくなりました。私の分はゆっくり、ゆっくりとね…。
Re: pretty-punchan さん
本当に安心感を与えない二人ですよね。
一番注文の多いプンちゃんのダレスは最後なので安心してください。
興味あるので、今度そのホチキス見せてくださぁ~い。
ル・ボナー松本