ル・ボナーの一日
私の昭和
2009年11月07日
私は昭和31年(1956年)生まれです。
団塊の世代と第二次ベビーブームに挟まれたこの昭和30年前後の世代は、
学生運動やフーテン文化が終わり、厳しい校内暴力はまだ始まっていない世代。
三無主義とか言われてノンポリな空気の世代。
マスコミはその昭和30年前後の世代を「その後の世代」と称した。
つまり目的意識を持てないでいるひ弱な世代。
そんな世代の一員である私もまた、
目的意識や望む未来を描けなくて10代後半を悶々と過ごした。
その後、カバン作りという生涯の仕事と出会えて悶々としてはいられない日々へとなった20代ではあったけれど、貧乏という憂鬱を背負いながら私の昭和は終わった。
将来への希望は持ち続けながら。
でも私の思い出は昭和の時代に偏る。
そして私の育った昭和を感じさせるモノに敏感に反応してしまう。
それは過去の自分を思い出すノスタルジーのスイッチなのか。
関西限定ラムネの元祖サンガリアが出したこの飲料水のラベルはまずい。
私の昭和懐古趣味の琴線に触れたぁ~。
高校の部活の後で少しでも量があって安いチェリオを選んで飲んでいた事も思い出した。
でもこの「こどもののみもの」は今の時代大ヒットはしなだろなぁ~。
マッチも懐古趣味なデザインのケース。
コンビニで売っていたのを見つけて思わず買ってしまった。
ペコちゃんポコちゃんは昭和を代表するキャラクター。
東京渋谷の宮益坂にあるお店にあったカタログ。絶妙なノスタルジー。
加藤セイサクジョ・カンパニーのセルロイド軸の万年筆は浪速の魂。
でもこの色の配合の軸にはおったまげた。
サイケとでも言いましょうか、グロテスク少女趣味とでも言いましょうか、
これはまさしく昭和をある意味で感じとれて、思わず買ってしまった。
私は好きな時計にしても万年筆にしても、私の生まれた1950年代の品に惹かれる。
意識することなくいつの間にやらその年代のヴィンテージが増えていった。
私の心の扉を開くと、昭和の後半の時代への強い愛着を感じる自分がいる。
私の昭和歌謡は憧れも含めてユーミンなのか。
Le Bonheur (22:33) | コメント(2)
Comments
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ユーミンの声は、のどの奥でベースを発生して、主音を歌うホーミーの歌い方に似ているそうで、人間には心地いい声だそうです。音楽的には、ちょうど昭和後半の70~80年代に頂点があって、退化していってるように思うのは、私だけでしょうか。
私は、ボンジョルノさんより半昔分後に生まれてますが、田舎にいたせいか、あまり昭和の○○に惹かれると言うことはないんですが、その時代のもののの方がしっかりしてていいもののように思います。
加藤さんのは、あの色彩センスに惹かれて集めてるようなものですね。でもセルロイドって、1mmほどの厚みしかないのにものすごく奥行きのある模様というか構造というのが見えて、はまってしまいました。
Re: H さん
ユーミンは昭和の最後を飾ったシンガーソングライターなので、平成の時代は影を潜めて正解なのではなでしょうか。
現在の消費社会を生み出した原動力が昭和の後半に生まれたと思っていますが、でも今より修理しながら長くつかおうという思想はあったように思います。
セルロイドの奥行きを感じる模様に私も魅力を感じておりますが、セルロイドはもろいという現実に数日前直面しました。その危うさも魅力なのかもしれないなんて自分に言い聞かせております。ショボ~ン~。
ル・ボナー松本
昭和の歌でいうと、ユーミンの頃にはすでに、車で送ってもらったりドライヴしたりしてます。それ以前だと駅まで一つの傘で、とか、狭くて汚い下宿だとか風呂屋とか。そっちの方に強く昭和を感じますね。そう、ユーミンは憧れの方向です。
Re: つきみそう さん
そうなんです。すぐ頭の中をかすめたのが「神田川」だったのですが、それよりユーミンの歌の方を選びました。
だって実際はどちらかと言うと、子供がいた上で神田川状態の20代でしたから重たいです。
ル・ボナー松本