
国立の「T&Y」の村田ご夫妻の作るシルバーアクセサリーを扱い始めて数ヶ月が経った。
ル・ボナーのお店に置いてはたして売れるだろうか不安を感じながらの始まりだったけれど、興味を持っているお客様が意外と多い事に驚いた。
今回もバングルを少しとリングは新しいカタチをいっぱい仕入れた。
数日しかたっていないのに、仕入れたバングルは売り切れてまた頼まないといけない状況。
インディアンジュエリーに興味を持っているお客様がT&Yのシルバーアクセサリーを見て、その繊細さに驚きを感じる人が多くいる。
「今まで色々なインディアンジュエリーを買ったけれど、この繊細さは見た事がない」と。
今までシルバーアクセサリーに全然興味がなかった私は気付かなかった。
30数年前、銀の板を切って蝋付けして磨いてエンゲージリングを作ったボンジョルノですが、
それは苦肉の策で、その後銀とは関わる事がなかった。

このリングひとつとって見ても、よーく見ると凝っている。
リング表は銀の羽根が蝋付けされてその羽根も繊細な仕上げ。

裏には西部劇に出てくるような哀愁ある荒野が彫られている。よく見ると本当に素敵なリング。
これで15,000円はシルバーアクセサリーに詳しい人は驚く。
それでもって私も数十年ぶりに、このシルバーリングを入手して付けることにしました。
万年筆マニアな私にとって羽根はペンの元祖なので、このリングはボンジョルノらしい。
そして数日このシルバーリングをしていて、静かに自己主張しながら人と馴染む感覚が、
革と同種の滅びの美学と言いましょうか、寄り添い感を持った金属素材と感じた。
愛情持って接すれば良い馴染みをし、そうでないと味わい失せる素材。
カタチを表現する時に、銀という金属素材がとても素敵だと思った。

シルバーは素敵な素材と感じた。
そしてつい最近入手したドイツ・ヴァルドマン社のシルバーキャップの万年筆。
私はオールシルバー素材の軸よりシルバーがコンビネーションされた軸の方が好きだ。
そんな万年筆が増えている。もういらないなんて言いながらも。
ヴァルドマンというメーカー恥ずかしながら入手するまで知らなかった。
しかしドイツらしいシャープなフォルムにシルバー素材と黒の軸のコンビネーションが絶妙で、
これは素敵なフォルムの軸の万年筆だ。見惚れた。

ただ調べてみると、このヴァルドマン社の万年筆はシルバー軸で定評があるのだけれど、
販売されている万年筆の多くがスティールペン先なのだ。それで25,000円。
スティールペン先を否定はしていないけれど、鉄のペン先は10,000円まででないと購入意欲が半減する。こんなに素敵な軸だのにもったいない。

だけどこの入手したヴァルドマンは何と14金ペン先。その上少ししなる柔らかペン先。
私の珠玉の1本の仲間入り(珠玉の1本が多すぎるボンジョルノ万年筆コレクション)。
そんな風にボンジョルノはシルバーの無垢素材の誘惑にどっぷり。
永遠を願いながら、永遠でない滅びの美学を愛おしく思う今日この頃。
銀という金属の無垢素材(925)と接しながら。
いつもル・ボナーさんのブログ楽しみにしています。
わたしは、去年の12月から南イタリアの田舎に住んでいます。
革で、犬の首輪や馬具を製作しています。
技術を学んだのがイギリスなので、材料は
全てイギリスから取り寄せています。
ル・ボナーさんのブログからイタリアの革への魅力を多いに感じますが、まだまだこちらで製作を始めて間もないので、今後開拓していきたいなと考えています。
いろんなことがまだまだで、落ち込む事もありますが、始めたからにはやめないと決めているので、できるだけ楽しみながら頑張っていこうと思います。
今回のシルバーアクセサリーも美しいですね。
美しい鞄、アクセサリーを拝見しに帰国の際には、お店にお邪魔したいと思っています。
それでは、また。
Re: ambaitalia さん
イタリアで革製品作っている人からコメント頂いて嬉しいです。ホームページとブログを見させて頂きました。南イタリアの素敵な場所でこれからも作り続けてください。
使っておられるブライドルレザーは良さそうですね。日本でもイギリスのブライドルは入手出来ますが、良い質のブラドルは入手が困難です。もしル・ボナーに来店される時は是非ブライドルで作られた品を持って来てください。情報交換いたしましょう。
ル・ボナー松本