ル・ボナーの一日
20年来の相棒TE-2S
2005年12月18日
私は20年以上ミシンはセイコーの上下送り半回転のこのタイプを使っています。
神戸にお店を出した時、ヨーロッパの鞄職人は大部分ドイツ製のアドラーを使っていると聞き、見た目を大事にしてしまう私は、同じタイプの国内ミシンの、値段が倍程度する総合送りの全回転のアドラーをローンで買って使っていたことがあります。
同業者の人にはいいミシン使ってますねと憧れられるのですが、買ったのは間違いでした。
量産するにはいいのでしょうが、私のように数個ずつしか作らない、手回しを多用する職人には機構が複雑で機械音痴の私には手に余るミシンでした。
違うミシンを買ってみて、やはり私にはセイコーのこのミシンがピッタシくるとわかりました。
現在、工業用ミシンで半回転のものは生産されていないそうで、新品のTE-2Sは手に入れることは出来ません。もう浮気はしません、自分の手の延長のように動いてくれて、締りの良いステッチを奏でてくれるこのミシンを、私が鞄職人を辞める日まで大事に使ってゆこうと思います。
Le Bonheur (21:49) | コメント(0)
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