ル・ボナーの一日

終わりなき執着心~  万年筆編

2009年03月12日

現行のビスコンティやペリカンを持っているのに、 私の口車に乗ってアンティーク万年筆を数本入手してしまったMさんから電話があった。 実際に使わない品は必要ないと言うことが分かったから、ボンジョルノに譲るというのだ。 何と賢明な考え方でありましょうか。私はMさんが困っているから助けてあげようじゃありませんかなんてハミを説得して(誤魔化して)、Mさんのアンティーク万年筆を入手することになってしまったというより願ってもない申し入れ。 %EF%BC%93%EF%BC%90%EF%BC%99%E4%B8%87%E5%B9%B4%E7%AD%86%E3%81%9F%E3%81%A1.jpg そのアンティーク万年筆はどれも1930年代以前の品。 その3本のアンティーク万年筆をタダで差し上げるという申し入れはまことにありがたいことではありますがそれはいけません。購入価格の半値で頂くことにしました。 多くの人をたぶらかし最後は私の元に収まるこの現実は、私が何と罪深い人間なのかとあらためて感じ入っております。ア~メン。 %EF%BC%93%EF%BC%90%EF%BC%99%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC.jpg %EF%BC%93%EF%BC%90%EF%BC%99%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%9A%E3%83%B3%E5%85%88.JPG このパーカーのデュオフォールドはペンダント型のキャップの形状から考えると1920年代か。 ただキャップと胴のセルロイドの経年変化の差が大きいようでなんか変。あとで別々の品をドッキングした気配濃厚だけれど、いつか詳しい人に聞く事にしよう。 それとペン先にカナダ製の刻印。この時代にパーカーはカナダに工場を持っていたのだろうか? ボタンフィラーの吸入方式はインクがあまり多く収まらないような感じでもどかしい。 %EF%BC%93%EF%BC%90%EF%BC%99%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3.jpg %EF%BC%93%EF%BC%90%EF%BC%99%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%B3%E5%85%88.JPG まだニューヨークに本社があった頃の30年代のウォーターマン。 ウォーターマンも初めてだけど、レバーフィーラーも初めて。思った以上にインクを吸入する。 どの万年筆も戦前の万年筆の味わい。薄いペン先の書き味は付けペンの書き味。 その時代を想像しながらペンを走らせる。 %EF%BC%93%EF%BC%90%EF%BC%99%E3%82%AA%E3%83%8E%E3%83%88.jpg %EF%BC%93%EF%BC%90%EF%BC%99%E3%82%AA%E3%83%8E%E3%83%88%E3%83%9A%E3%83%B3%E5%85%88.JPG 30年代のオノト。プランジャー式は余裕の量のインクを吸い込む。その上半透明なセルロイド軸なのでインクが透けて見ることが出来る優れもの。 書いてみるとこれがなかなか魅力的な書き味。ハミもこれは良~いとお気に入り。 このオノトは当たりだぁ~!これまで入手した2本のオノトはハズレだったので、やっと満足できるオノトを所有出来る事になって感謝感激~。 ということで今年はまだ2本で静かな年初めであったのに急に5本に。 モンブランの50年代しか眼中にないとか、アウロラの昔の伸びやかなペン先も欲しいとか言っていたのに、パーカーとウォーターマンとオノトのアンティーク万年筆を入手するとは~。 意識して距離を置こうとしても向こうからやってくる。 それを甘んじて受けとめるボンジョルノでありました。

Le Bonheur (09:49) | コメント(3)

Comments

  1. つきみそう より:

    ジェイドグリーンのペン、キャップだけ緑で軸が変色しているのは、内部のゴムサックの作用と思われます。私の手元にも1930年代のパーカーがありますが、ゴムサックを外して保管してあったらしく軸もキャップもきれいです。
    Re: つきみそう さん
    そいいうことなんですね。つまり合体した訳ではなくて長い年月使われ続けた証だという事ならこのエージングも愛着持てます。貴重な情報ありがとうございます。
    それにしても30年代のジェイドグリーンのパーカーもお持ちだとはさすがです。感服いたします。
                             ル・ボナー松本

  2. pretty-punchan より:

    その当時、パーカーはアメリカのみならずカナダ、それからデンマーク(コペンハーゲン)にも工場がありました。ってなんでオレが知ってんだあ?
    Re: pretty-punchan さん
    貴重な情報ありがとうございます。これでこの20年代のデュオフォールドの謎はすべて解けて愛情を持って接する事ができます。
    それにしてもなぜプンちゃんが知っているのですか?。たしかにライター個々のの歴史的背景その他を調べあげるその知識量は本物のコレクターと感心しましたが、筆記具もまず知識を蓄えそれでもってドヒャ~とコレクター道を進もうとされているように思えます。ご愁傷さまです。
                              ル・ボナー松本

  3. たがみ たけし より:

    ヴィンテージ万年筆は自分も持ってますが、1950年代のモノでピストンフィラー中心で購入しています!吸入方法に不安があるのでレバーフィラーやボタンフィラーは怖くて……
    しかし1930年代ならインク止め万年筆とかが良いですね!
    今度お店にお邪魔した時には色々と持って行きますので、お邪魔じゃなかったら書いてみて下さい!
    Re:たがみ たけし さん
    私は吸入機構が壊れたらユーロボックスの藤井さんのところに持って行けば何とかしてくれるだろうと思っているので気にしておりません。
    色々是非見せてください。楽しみにしています。
                             ル・ボナー松本

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