ル・ボナーの一日
革が好きです。
2005年12月12日
私は革が好きで、特に牛革のなめしのしっかりしたものが好きです。
此処で、お店を始める前の、東京で製造卸をしていた頃は、仕入れてくれる小売店で売れる価格に絞り込まなければならず、アメリカ原皮の国内なめしの革を使っていました。
その反動で、お店を持って鞄を作るようになってからは使う予定がなくてもいい革を見ると買ってしまいます。革屋さんからはヨーロッパの革のコレクターと言われています。写真の棚にある革はその一部です。
ワイン好きがワインをコレクションするように、私は革を寝かせて熟成を待ちます。だからデッドストックの良質な革があると聞くといの一番に手を上げてしまうのです。量産鞄やは数枚のデッドストック革は後が続かないので使いようがありません。それに比べ小ロット生産の手作り鞄やにはお金もないので、少しずつ買えるのは願ってもないありがたさ。しかし使い道は後で考えるとしてとりあえず買ってしまうので、どんどん貯まってコレクター状態になってしまうのです。自分達の生産力がたいしたことがないのを忘れているのです。
来年からはこのコレクションを使って、一点作りでないと出来ないエッセンスを加えて鞄を作って行こうと思っています。その鞄は売れなくていいので値段は高くします。鞄好きが見てウォーと唸らせる鞄を作れればそれでいい。人はその足跡を自分なりの形で残したいのです。私は鞄という形で。
Le Bonheur (21:54) | コメント(1)
毎日楽しくプログを読んでいます。そう言わずそのデッドストックの革で私の買える金額の鞄をぜひお願いします。