ル・ボナーの一日

アウロラのレッドから146テレスコープへ~

2008年11月25日

イタリア好きのボンジョルノ松本にとってアウロラのレッド「マダム・モニカ」入手は、 今年の私的万年筆趣味の集大成であった。 去年の暮から今年前半にかけて、アウロラのレッドへの思いを断ち切るために? 多くの万年筆を手に入れた愚行はボンジョルノの悲しい性。 レッド入手後私は少し大人になった・・・・・・・?。 %EF%BC%91%EF%BC%91%EF%BC%92%EF%BC%93%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A2%E4%B8%87%E5%B9%B4%E7%AD%86.jpg 私の持っているイタリア万年筆はこの4本。 一時イタリア万年筆の百花繚乱のカラフル&豪華風意匠に誑かされそうになりはしました。 ただ意識して地味系に走ったことが功を奏して派手なのは「マダム・モニカ」のみ。 良かった。これでいい。イタリア好きだけれど、イタリア万年筆はこれで十分。 アウロラのレッド「マダム・モニカ」入手から2ヶ月私は万年筆を入手していない・・・・・・。 しかし今書いてみてわかった。たった2ヶ月しか経っていない事実に驚かされる。 たった2ヶ月しか経っていないのにすご~く長~く感じるのはなぜなのだ。 その間も万年筆の誘惑は私に襲いかかってくる。 多くの万年筆好きがカバン屋であるはずのル・ボナーに来店し、 多くの魅力的な万年筆を私に見せびらかし、 私の悔しがる顔を見て満足して帰ってゆく悪魔たち。 私は極力万年筆関連の記事はブログに書かないようにここ2ヶ月あまり意識していた。 モンブランの146テレスコープ以外は。 私は万年筆に興味を持ってまだ2年の新米です。 古山万年筆画伯がル・ボナーに訪れた時が始めての出会いであった。 万年筆に無垢で染まる前の純白の生地のようなボンジョルノには、 その強~い万年筆菌の魔の手から逃げる術はなかった。 その後万年筆秘密結社?KENSAKIの皆様とイタリア旅行を経て準会員に加わり、 完治不能の道を進むことになった。 その間ル・ボナー界隈の連中に、万年筆菌は私を介して広がっていったぁ~。 なんという哀れな連鎖反応。悪魔の所業。 1123%E6%9F%94%E3%82%89%E3%81%8B%E3%83%9A%E3%83%B3.jpg 現行の大部分の万年筆たちが硬い書き味にになってきているのは、 字を書くという行為において正しい進化と思っているボンジョルノです。 安心感があって、綺麗な字が書きやすい。 しかし柔らかな古い万年筆の書き味を知ってしまうと、 字は思いのほかミミズがはったように崩れやすいけれど、快感を伴うことを知ってしまう。 そんな柔らか書き味の万年筆は上の写真の4本しか私は持っていない。 しかし柔らか書き味と言っても千差万別。わたしの理想の書き味の万年筆はまだ持っていない。 そして私好みの特別な柔らか書き味の万年筆の存在を知り、今その万年筆が気になっている。 私は新米コレクターです(言ってしまったぁ~)。 多くの人が実用のために万年筆を使っているなんて言うけれど、 字を書くために数十本の高価な万年筆はいらない。 そんなコレクターな私が今注目しているのがモンブランの146テレスコープ。 この独特の柔らか書き味こそ私が望んだモノだったと今のところは思っている。 先日も東京から軽自動車を走らせて、 日帰り旅行でル・ボナーに万年筆好きの方が来店。 そしてまた見て書いてしまったぁ~。 %EF%BC%91%EF%BC%91%EF%BC%92%EF%BC%93%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E8%89%B2%E3%80%85.jpg TAKUYA君に特注したペンケースから出現した万年筆は、 ペン先がオブリークの146テレスコープと642Nです、つまりあのウイングニブの642です。 初めて書くウイングニブの筆のような書き味も今まで経験したことのない甘美な罠。 ペン先を斜めに削ったオブリークの独特の書き味の146テレスコープは特別な世界。 ペン先が生み出すワンダーランド。ペン先の誘惑~。 50年代のモンブランのペンを夢中で走らせるボンジョルノ。 それを見てお会いした記念にこの146テレスコープをプレゼントします なんていうとんでもなくありがたい事をおっしゃったぁ~。 しかし間髪入れずにハミは言った。 ありがたい申し出ではありますが、特別なモノは安易に手に入ったらもったいない。 四苦八苦しながら手に入れてこそ宝物になるとボンジョルノは思っていますだって。 私はうつろな目をしながら、本当にその通りと小声で言っていた。あぁ~。 私のモンブラン146テレスコープとの出会いまでの旅は始まったばかり。 ゆっくり楽しみたいと思いまぁ~す。

Le Bonheur (21:38) | コメント(3)

Comments

  1. つきみそう より:

    ハミさん偉いっ!そしてそれを受け入れるボンジョルノはもっと凄い。本当に凄い。
     146テレスコープは例外なく気持ちよい、というボンジョルノの仮説を検証すべく、相場より安い個体を探し続けている私です。
     先日のWAGNERで、146テレスコープの初期型、細字と太字に遭遇! 来た、見た、書いた、です。凄いです、よかったです。
     と、いうことで、今後は初期型の146テレスコープを探しまくることにします。
    Re:つきみそう さん
    146テレスコープのボンジョルノ仮説検証のため多くの格安個体を収集してくださぁ~い。これは私にとってとてもありがたい方向につきみそうさんが進んでおられるように思います。私はその恩恵を得たいと願っております。
    グーグルで「146テレスコープ」で検索してみてください。最初のページに馬鹿馬鹿しくもこのブログとつきみそうさんのブログが出てましたよ。
                           ル・ボナー松本

  2. めだか より:

    苦労してこそ、初めて楽しみを知るんですね。なんとハミさんの達観はスバラシ!
    それにしても、こ、このペンケースは!!
    Re:めだか さん
    これからはバックボーンを調べてそれを楽しみながら徐々に手に入れていこうとは思っておりますが、はたしてそうなるか。万年筆菌の禁断症状と按配をつけてゆくのが大変であります。
    それにしてもTAKUYA君の構築力は圧巻です。このペンケースはすご過ぎました。

  3. pretty-punchan より:

    とうとう言ってしまったのですね、「コレクター」だと…。これでもう元には戻れません。あとは、オドロオドロしい魔界が眼前に開くことでしょう。そしてそこから逃れることは金輪際できないのです。あぁ…
    Re:pretty-punchan さん
    大丈夫です。まだまだプチコレクターで、貴殿のような暴挙に打って出る勇気はありません。コレクターの皆様と会話が出来る程度で、呆れられるほどにはいかないと思われます。そうありたいと願っております。ただ50歳過ぎてからというのが危険要素ですが、他にも色々目移りする浮気性のためすべてほどほどであろうと思われます。
                             ル・ボナー松本

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