ル・ボナーの一日

ハミの作るキューブとティア

2008年11月15日

1114%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%96.jpg いっぱいバックオーダーを抱えているキューブの内数本出来上がり、 写真に撮る前に何本かは取りに来られ、 このライトレッドのキューブの小サイズしか撮れませんでした。 お店にも並べたいのですが、まだまだお待ちのお客様もおられるので、 お店に並ぶのはいつのことになるやら。 ハミの作るキューブは、レディースバッグですが男性的な厚みを持たせて作ります。 漉き割りも厚めで革の質感を最大限残しながら、そう感じさせない工夫をしながら、 内縫い鞄の豊かなふくよかさを最大限表現しようと試みているハンドバッグです。 キューブの小は税込み147,000円です。 1114%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2.jpg キューブの注文はまだまだ残っていますが、 これまたバックオーダーいっぱい抱えているティアの何本かの制作に突入です。 ハミは年末から来春にかけてキューブとティアを繰り返し作り続けることになります。 このオレンジのティアはハミ用。 %EF%BC%91%EF%BC%91%EF%BC%91%EF%BC%94%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%88.jpg ティアの裁断風景です。このようにハミは革中央から裁断していきます。 この裁断は前代未聞の暴挙です。 一般的には端から取り都合を考えながら裁断するのが一般的なのですが、 革の質感を最大限表現したいと考えながら作るティアの場合、 芯材で革の伸びを防ぐ方法を使わないで作るため、 伸び方向を左右共通前後ろ共通を意識した裁断となります。 使う革の量から考えると1枚の革から3本は取れる計算になるのですが、 この裁断方法だと1枚で1本しか取れません。 ティアのふくよかなフォルムを長く維持するには、 この裁断方法でないとダメと頑固なハミは主張します。 その上届いたシュランケンカーフの中から厳選して選んだ革でのみティアを作るので、 ハミのお目に適うシュランケンカーフが見つからなかった時は 次回の入荷まで作れないという事になる訳です。 ティア裁断後のシュランケンカーフは、革小物などに私が裁断するのですが、 非常に無駄が出てしまいます。 そういった無駄という豊かさと丁寧な仕事からティアのふくよかなフォルムは生まれます。 ゆえに価格は189,000円になってしまう訳です。 ル・ボナーに並ぶ品はすべて二人の気持ちが入った品ではありますが、 私たち自身が最初から最後まで作っている品はそう多くありません。 私たち自身が作るカバンは、そんな贅沢をしながらこれからも作らせていただこうと思っています。

Le Bonheur (06:36) | コメント(7)

Comments

  1. samu より:

    y ティアの裁断はすごいですね~
    きれいなフォルムをしてると思えば一枚仕立だったのですね。
    キューブは大小二個持っていますが、中の皮の色使い等大変気に入っています♪
    お二人の想いが重なり大切にしています。
    Re:samu様
    私たちの商品を、いつも気に掛け沢山お買い上げ頂き本当にありがとうございます。 
    今だから言えますが、samuさんが来られると緊張してたんですよ!なぜって、眩しいくらい美しいから・・・本当よ!
                                                                       ハミ

  2. ノブ より:

    流石!ハミさんの心意気に感服です。
    もし可能なら注文したティアの裁断後のシュラケンカーフでウォレットの「紐」を一緒に作ってもらえませんか?
    Re:ノブ様
    流石、なんて無くて、皆様のお手に届き、お気に召していただくまでは不安と緊張が続くんです。
    少しでも皆様に喜んでいただけますように、と思いながら作っているだけなんです。
    「紐」同色でほんの少し作りますが、大切なあの日に間に合うかどうか、お待ちいただけますか?
                                     ハミ

  3. orenge より:

    「ティア」はまるで新しい生物のようです。(革製とは思えない曲線なので)「キューブ」は「最高の普通」(デザインはオーソドックスで仕立てが最高)と感じました。「紐」は着物を連想してしまいます。(和の感覚)
    Re:orenge さん
    そう私も思っております。
    紐は元々江戸時代の財布からイメージした財布です。
    どれもシュランケンカーフという革の質感を最優先で考えながら作った品です。
                              ル・ボナー松本

  4. samu より:

    もう~ハミさんたら・・・
    今度、差し入れしますよ(笑)
    Re:samu さん
    ハミは寝てしまいました。
    後はコメントの返事お願いねと言われたので、
    ボンジョルノが書いてます。
    差し入れ嬉しいなぁ~。
                      ル・ボナー松本

  5. sugawara より:

    お久しぶりです。
    東京のsugwawaraです。
    キューブを注文した嫁が、今日の画像を見て、「きゃー!」と吠えてます。
    以前頂いた、象牙色のキューブも元気に大活躍中です。
    贅沢で大切な「日常品」です。
    お願いしているキューブ、楽しみに待っております。
    Re:sugawaraさん
    お久しぶりです。
    ご注文のキューブは来春になってしまいます。ごめんなさい。オーダーを受けた順に作っておりますので、もうしばらくお待ちください。関西に帰省された時には是非来てくださいね。 
                             ル・ボナー松本

  6. ノブ より:

    もちろん待ちます。どうやら修士論文の追い込みで年明けまで必死の日々のようです。
    Re:ノブ さん
    裁断している写真のティアがノブさんのオーダー品です。
    出来れば紐財布も同時に送れるようにしたいと思っております。ティアの実物を見たらきっと感動すると思いますので、もう少しお待ちください。
                              ル・ボナー松本

  7. pretty-punchan より:

    お店がすっきりしていることに驚きました。ちゃんと整理整頓したのですね。それにしてもハミさんの作品はいいなあ。ちょっと頑張って女房殿にプレゼントしようかと本気で迷っています。小金が溜まるとすぐに趣味に走っちゃうのですが…。
    Re:pretty-punchan様
    工房すっきりしたでしょ!模様替えは父さんの趣味の一つで、口出しすると怒鳴られちゃうの。
    小金が貯まると・・・我が家の誰かさんも一緒で、身近に一番大切な人がいるのになぁ~。 
    punchan様のお話はとても楽しくて好奇心全開になってしまいま~す!     
                                   ハミ
    口出しというより小言連発でやる気がうせるのでありますが、今回は模様替えした後満足してくれたのでまぁ良いかと思っております。
    そりゃぁ~奥様へのプレゼントでしょう。
    私には出来ませんが。 
                             ボンジョルノ松本

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