ル・ボナーの一日
夏の終わりの新西宮ヨットハーバーにて
2008年09月07日
休日の木曜日の午後の昼下がりに、
ハミとチャーと一緒に、新西宮ヨットハーバーに行った。
エアコンほどほどで走れるようになって、気持ちよい加速が蘇った。
阪神高速湾岸線を気持ちよく疾走すると15分ほどで到着する。
ヨットハーバーの駐車場は、贅沢な乗り物であるヨットを所有する人たちが利用している訳で、
高級な車がいっぱい止まっているけれど、私のアル君が最高~なんて私は思っている。
去年の夏まで乗っていたビーちゃんの時もそう思っていたなぁ~。めでたいオヤジであります。
私はヨットが乗り物の中で一番美しいと思っている。
そんなヨットを眺めていると、リフレッシュ出来るのです。
ビジターバースに見慣れぬ驚くほど長いマストのヨットが係留してた。
なんて美しいヨットなんだろう。しばしハミと私は見入ってしまった。
家に戻ってからネットで調べてみたら、
1930年代にアメリカズカップで活躍していた「エンデヴァー」というヨットだと分かった。
以下その詳細
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このヨットはイギリス(イングランド)がアメリカズカップに挑戦する為に1934年に建造した130フィートのJクラススループで1934年にチャレンジャーになり4-2で敗れた。その次もイングランドはエンデヴァーⅢでまたも挑戦したが、4-0だ敗れた。そして世界は戦争の時代に入り、第2次世界大戦が始まりヨットレースどころではなくなった。戦後も長らくエンデヴァーはテームズ川に放置され朽ち果てていたが、やがてアメリカの大富豪の女性がオランダの造船所でレストアを始め1989年に新たな姿に蘇った。
全長:39.56m
全幅:6.78m
深さ:4.76m
マスト高:50.36m
船体:6mm厚スチール
エンジン:キャタピラー402hp
巡航:10kt
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偶然美しいヨットに遭遇出来て、なって幸運な私たちだろう。
最も優美なフォルムを有するJクラスヨットはアメリカズカップのために10艇作られ、
現存するのは世界で3艇。エンデヴァーはその1艇。
クルー含めてレンタルできるそうだけど、1週間レンタルして一千万だそうです。
見るだけで十分満足です。
そんな実用の工芸品を眺めながらオープンデッキのカフェでしばしの休憩。
9月始めの昼下がり、直射日光の下を散歩すると、まだまだいっぱいの汗。
でも確実に夏の終わりが近づいているのを感じる。
時間は足早に過ぎて行く。追いかけるとより早く過ぎて行くような。
だからしばしの止まった時間が必要なのだろう。
新西宮ヨットハーバーでそんな時間を過ごす私たち。
このヨットを見ないで帰る訳にはいかない。
まだ佐野末四郎さんも一緒に作っていたであろう時代の
佐野造船所が総チーク材で作った21フィートの小さなヨット。
このヨットハーバーで一番輝いて私には見えるヨット。
多くのFRP製のヨットに比べて、メンテはすこぶる大変だろうけれど、
エンデヴァーとは違った意味で、特別なヨットだと私には思える。
このタイプのヨットをオーダーすると1千数百万ほど。
出せない金額ではないはずがなぁ~いけれど、
もしその金額があったとしても、ちゃんと維持管理する深い愛情なしには持ってはいけない。
このヨットが綺麗な状態で停泊している姿を見ると、所有するご主人に、
「いつまでも素晴らしいコンデションを維持していただいてありがとうございます」と
心の中で言っている私です。
また会いに来るねと言って、休日の昼下がりは過ぎてゆきました。
Le Bonheur (21:23) | コメント(3)
Comments
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「ヨットのある風景」,いいですね。クルマに関しては,自分の愛車が世界一ですね。革製品も全く同じです。
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Re:ノブ さん
モノとの付き合いは、最初大爆発して、少し冷静になった時に自分なりの付き合い方を分析して、ほどほどの距離間を持ちながら付き合えると良いなぁ~と思う今日この頃のボンジョルノであります。
鞄はどうしても取っ手が一番消耗します。水拭きして塩分を出来るだけ取り除いてあげると長持ちしますが、それでもいつかは交換することになります。その時は私の出番です。雨も水分は良いのですが、残った汚れがよくないので、それを取り除いてあげると全然長持ちします。長く使い続けてください。
Re:orenge さん
お気に入りのモノたちと一緒に生活していると、より楽しい生活が送れると思っています。自身の価値観に沿って。でも沢山はいらないと思おうとしている今日この頃の私であります。
本当ですね。ヨットは夢の乗り物です。バカンス村のプログラムにある時は、乗せてもらいますが、エンジン音、振動がなく、風と波に溶け込んでいく乗り物です。しかし維持するのは大変と想像できます。私も道具は愛情を持って維持することが大切と思います。
今日はWAGNERの定例会は魅力的な企画が予告されていましたが、参加しませんでした。これ以上興味関心の幅を広げたら・・・。
家で鞄と万年筆の手入れをすることにしました。暑くて汗をかいた手でハンドルを握ること、雨が多いので、濡れる機会が多いことへの手入れは怠れません。また、万年筆は本数が増え、季節で使い分けようと考え、秋冬用に多少入れ替えをします。インクを抜いて洗浄したり、どの軸にどの色のインクを入れようか考えて入れたり、どの紙との相性がよいかと試し書きをしたり、楽しく時間を過ごせそうです。