ル・ボナーの一日

ダニエル・ロートのトゥールビヨン

2008年06月21日

私はモノを作りだす職人が好きです。 特に孤軍奮闘、個人でモノ作りする人たちに対して尊敬と共感を強く感じる。 そんな独立系の職人たちが作った品を見る時、新たな情熱が生まれる。 今日家族で来られたお客様。 私は接客業としては全然失格な人間で、お客様の顔が全然覚えられない。 そのお客様も昔何度かル・ボナーで購入していただいたようだけれど、 覚えていない。ごめんなさい。 でも話しているうちに、おぼろげに思いだしてきた。 それよりご主人の腕に巻いている時計が気になる。 カジュアルな服装にされげなく普通に付けている時計はぁ~!。 %E3%83%80%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%83%AB%E8%A1%A8.JPG 独立系時計師の中でも特別なダニエル・ロート氏の時計ではないですか。 それも複雑機構のトゥールビヨンの時計です。 こんな人類の遺産のような時計を普段使いするこの人は何者なのだ。 ダニエル・ロート氏はブレゲの再来と言われた天才時計師です。 時計ライターのN氏も、その仕事仲間のカメラマンT氏も親しくしていて、 スイスでは自宅に泊めていただくほどの仲なのですが、 ダニエル・ロート氏の作るトゥールビヨン時計は当然持ってはいない。 その高価な時計が目の前にある。それもシリアルナンバー 1です。 %E3%83%80%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97.JPG 私はトゥールビヨンの時計に初めて触れる。 まず一生私には縁のない時計ではあるけれど、 人間の指先から生み出した至宝は、異次元の豊かさを伝える。 %E3%83%80%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%83%AB%E8%A3%8F.JPG ル・ボナーのお店には多くのお客様が来店していただき、 時々、別世界の至福のおすそ分けにあずかる事がある。 このダニエル・ロートのトゥールビヨンとの出会いもそんなひと時であった。 私はこの偉大な独立系時計師の時計を身に付けることはないけれど、 ダイニエル・ロート氏の時計作りの魂の叫びは聴き取ったと感じたひと時でした。

Le Bonheur (21:54) | コメント(6)

Comments

  1. pretty-punchan より:

    時計には疎い私でもダニエル・ロートの高名は知っています。それにしても「凄い」時計ですねえ。大変コンディションが良さそうだし。それも普段使いとは…。恐らくボンジョルノさんは絶句したのだろうと思います。まさしく声が出ないほどの衝撃ではないでしょうか?「NUMERO 01」のトゥールビヨンなんてナマで見ることなどないと思います。ともかく、ダニエル・ロートが作った時計という他を寄せ付けない圧倒的雰囲気が画像からも伝わってきます。良かったねえ~、ちゃんとお店を開けていて。

  2. ル・ボナー松本 より:

    pretty-punchan さん
    本当に震えました。素敵な仕事の品です。本当にお店を持って鞄作りを続けたことで、多くの感動を経験できることに感謝している二人です。

  3. naka より:

    トゥールビヨンの時計というのもすごいですが、フランス語でかかれた「NUMERO 01」ナンバー01というのに驚きました。
    ダニエル・ロート氏というのはスイスのフランス語圏在住なんですね。
    あぁ、私も一度でいいからトゥールビヨンの時計を見てみたいです。

  4. ル・ボナー松本 より:

    naka さん
    ロート氏は南仏生まれで、「ダニエル・ロート」のブランドは今は大資本の傘下になり、ロート氏自身は関わっていません。現在奥様と息子さんと3人で数年に1本のペースで自宅の工房で時計作りをしている孤高の独立系時計師です。そしてロート氏の作るトゥールビヨンは、トゥールビヨンの時計の中でも特別なトゥールビヨンだと思っています。そんな時計を見て、触れて、聞けたことは素敵な経験でした。

  5. taka より:

    もっとルボナーに長居すれば見れたかと思うと残念でなりません。
    いいものを見ることは命冥加(抹香くせー!!)になるとともに、自分の努力不足をハゲ(禿)まされるので大好きです。
    美術館めぐり、ルボナー訪問も同じです。
    お約束の品、週末に手に入れておきます。
    少し疲れているのでハイです。
    私のような客の相手で、お疲れになりませんように。

  6. ハミとボンジョルノ より:

    taka様
    本当に残念で、takaさんがもう少し長く居られたら、と何度も思いましたよ!
    次回はゆっくりしてくださいね。梅雨時、お体大切に。
    ボンジョルノはtakaさんをお客様だとは思っていないようで、全然疲れません。takaさんが帰京され、夜悪魔のN氏が来られたその間トゥールビヨンはル・ボナーに存在しました。圧倒される存在感でした。もう高齢なのですから無理をされないように。

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