ル・ボナーの一日
縦型カブセ式のブリーフケース
2008年05月14日
ヨーロッパ皮革を仕入れてもらっているサライ商事の常務に用事があり電話したら、作るのはハミさんだけで私はブログを書くこととお客さんと趣味の話だけに精出して、鞄作りしていないのではないかなんて言うではありませんか。失敬なぁ~!。私は日夜寝る暇も惜しんで?鞄作りに精を出しておりますです。
現在フルオーダーの7割手縫いの縦型のカブセ式ブリーフケース製作中で、もう少しで完成です。基本的にはフルオーダーは現在休止中のル・ボナーですが、創業当時からのお客様の注文は完成月日の制約は勘弁していただきながら作っております。
革はブッテーロよりオイルを多く含ませたマレンマという同じワルピエ社のピュアタンニンのショルダー革。良い馴染みが期待できます。
今ではあまり一般のお店では売っていない縦型のカブセ式ブリーフケースですが、注文主はこの形に非常に強い愛着を持っておられるようで、2~3年に一度の割合で同じ形で革を変えて手縫いで注文されます。手縫いに対して強いこだわりは持っていませんが、クライアントの希望であればやりますよ。
この鞄を引き取りに来られた時に、今まで使っていた兄貴分はお手入れがてらル・ボナーに里帰りです。どんな感じに経年変化しているか、愛でるのが楽しみです。
Le Bonheur (21:17) | コメント(3)
Comments
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ため息が出るほどいいですねえ。マレンマはブッテーロと比べるとオイルの量以外にどんな違いがあるんですか? それにしてもいいたたずまいです。
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orenge さん
この縦型のカブセ式のブリーフケースを街の鞄屋さんであまり見なくなって久しいです。このタイプの鞄は最初イタリアで生まれたと記憶しています。
pretty-punchan さん
オイルの量が違うだけなのですが、そのことでマレンマはブッテーロより表面がマットな風合いでしっとりした質感です。
いいですね,この鞄。作成した人はもとより,革をなめした人など多くのことを語ってきます。くるみボタン,これもステキです。