ル・ボナーの一日
安藤忠雄氏の建物
2005年11月22日
私は安藤忠雄氏が設計した建物に、住吉の長屋がマスコミで紹介された頃から興味があり、現代的でありながら日本の美意識を具現化した建物に大いなる刺激をうけました。
13年前お店をここに出す事にした最大の理由は、安藤忠雄設計事務所が設計した建物にお店を出せるという事でした。一番安藤建築らしさが表現されていると、私が思ったスペースを借りるために、建築途中から下見に行き、この場所をかりました。なけなしのお金をかき集めての出店だったので、広さは9坪程度で、現在のお店の広さの半分以下でした。この場所に決めた1番の決定打がこのカーブした壁です。
写真では伝えきれないのが残念なんですが、ほんとに表情のあるコンクリート打ちっ放しの壁なんです。
石をスライスして磨いたような硬質な表情があります。それは13年経った今も全然変わりません。安藤建築以外のコンクリート打ち放しはどれを見てもただのコンクリートです。後で知ったのですがコンクリートを枠に流し込むとき、安藤設計の建物の場合何度も締め付けてコンクリートの密度を高める作業を繰り返すそうです。
他のお店がコンクリートの壁を覆う内装をする中、壁が活きる内装を心がけました。
その年の大晦日の夜、お忍びで安藤忠雄夫妻が愛犬を連れて来店されました。13年間の中で一番ドキドキしたお客さんでした。
今は隣のお店との仕切りの壁を抜いて広いお店になりました。隣のお店の内装をそのまま使わせてもらっているので、お店と工房が統一感のないものになっていますが、目線の先には硬質な文様を持った壁が13年変わらずあります。
Le Bonheur (18:34) | コメント(3)
Comments
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ノブさん
あのブリーフはHP上でブリーフ、グラスという名ででています。
オーダー仕様のショルダーバッグは、タンニンなめしのバングラキップをシュリンク加工したサンタフェという革を使ってます。見ためはミネルバボックスににています。通販という性格上、色止め加工をあとからしています。 -
よく探さず失礼しました。
グラスという名前の通り、上品でピーンと張りつめた隙のない鞄ですね。憧れます。しかしアルマーニのスーツが似合うようでなければ持てないですね。
店内の写真に「エルメス サックアデペッシュ」風のブリーフが映っていますが作品としては紹介されていませんよね。きっとまだまだあるのでしょうね。是非一度伺いたいと思います。私の職場も新しいデザインで表彰されたのです。やはり快適な空間は仕事へのモチベーションを高めてくれますね。
昨日の朝日にソニーファミリークラブの「隠れた名品」〈Zekoo〉の広告が一面に出たのですが、そこに大きく「松本佳樹 神戸・六甲アイランド オーダー仕様のショルダーバッグ」が紹介されていました。奥様の幸子さんの写真も載っていて驚きました。紹介されていた商品の説明を読むとタンニンなめしの牛革ということですが、見た感じはシュリンク加工した革のようです。どんな革なのでしょうか。