ル・ボナーの一日
神戸の夜
2007年12月03日
私は51歳という年齢になりながら、配慮に欠けたランドセルを背負ったオヤジであります。
親しくなると、相手の事を深く考えずに思ったことを言ってしまう。そして親しくなった人を傷つけてしまう困ったオヤジです。それを何度も繰り返し、何人もの親しい人を傷つけ、そのたびに反省するのですがまたやってしまう。死ぬまでそんな性格直らないでしょう。でも少しは気をつけて言葉を選ばないと、周りの人を傷つけつづけます。そんな私と30年、ハミはよく付き合ってくれているものだとありがたく思う。
そんな子供の残酷さを未だに消化できていない未熟な大人である事に反省しつつ、今週末は始まりました。
12月1日(土)の「TAKUYA実演受注会」は盛況のうちに終わりました。
告知は私のブログとTAKUYA君のメルマガのみでしたから、私はそんなには来ないと思っておりましたが、人影まばらな寂しい六甲アイランドの中でル・ボナーだけはいっぱいのお客様。TAKUYA君の作る革小物は私が思っている以上に支持されているのだと実感いたした次第であります。
その後上野の森美術館の出張絵画教室の先生として来神している古山画伯一行と落ち合い吉宗さんのpen and messageに訪問。
pen and messageではコーヒーいただきながら、始まった古山画伯のマイ万年筆自慢。
20本近く持ってきている。何のために?。万年筆好きの悲しい性なのか。その中の気になる2本。
まずは70年前のジェードグリーンのシェーファー。年月が見事な経年変化をしていて見事な味わい。少しインクは漏れるけれど、それもご愛敬。
世界限定198本のスティピュラのダビンチではないですか。これは良い!。繰り出し式というからくりが機械チックな上、ペン先未調整なのに素晴らしい書き味。これ私も欲しい!。値段を聞いて愕然、見ないことにいたします。でも良いなぁ~。
その後みんなでKOKUBUで神戸ビーフであります。
イタリア旅行の時にKOKUBUの神戸ビーフは世界一と叫んだ私がいけなかった。その時の連中がそこまでいうならランドセルオヤジのおごりで食べてやろうではないかと図々しく来神したぁ~。
世界一の牛肉であるわけだから、そんなに安くはない。私の財布はスッカラカァ~ン(笑)。
昨夜も絶品鳥鍋の「富」とイングランドパブのようなバー「パパ・ヘミングウェイ」と夜の三宮界隈で、親しい人たちと早々忘年会?をし、そこでみんながよってたかってランドセルオヤジの欠落した性格を糾弾され続ける時間を過ごし、次の日もまた夜の三宮界隈。その次の日もバーに行ったので三夜連続午前様。当然ブログを書く時間はなく、しばらく更新できませんでした。ブログの更新が出来ていないので、体調でも崩したのではなかと心配して何人かのお客様からメールがありました。ゴメンナさぁ~い。
念のために言っておきますが、こんなに連続して午前様なんてことは、ここ何十年ありませんでしたよ。
KOKUBUの神戸ビーフはやはり旨い。ある人はKOKUBUの神戸ビーフを称して「肉のケーキ」だぁ~と言いました。まさにその通り、口のなかでとろける絶品神戸ビーフです。
関東から来た皆は当然、その旨さに無言。どうだぁ~まいったかぁ!。
その味に加え、KOKUBUのおばあちゃんが素敵です。おん歳80歳、毎日厨房に立ち旨い神戸ビーフを選択し切り出してくれます。聞きだし上手の画伯がその80年の人生を聞くと、その波乱万丈の味わい深い80年の歴史は小説にしても色褪せない魅力的な内容。人生KOKUBUのおばあちゃんのように苦しいことも楽しいことも含み込んで充実したものでありたい。
我々は万年筆大好き集団です。こんな席でやらなくていいのに、最後に同席したあかの他人の家族連れのご夫婦に、万年筆とノートを出して書き味試してもらったり、万年筆の魅力を得々と説明。場違い気にしなで、変な我々であります。私も持っていたありったけの万年筆を自慢していた。画伯といっしょに。
KOKUBUのマスターとおばあちゃんと同席したお客様たちに見送られ、いい気分で次はバー「バランザック」へ。
「バランザック」は疲れた大人の隠れ家のようなバー。大人数で行くのは似合わないバーです。でも大人数で行ってしまった。
ここにはル・ボナーのお客様のN氏がボトルキープしている特別な手作りのグラッパがあり、それをみんなに味わっていただくのが目的。N氏の特別なグラッパまたまた頂いちゃいました。ごめんなさぁ~い。
普段はダンディーで無口なバーテンダーの太田さんから、聞き出し上手の画伯が酒とバーテンダーの美学についての会話で盛り上がる。特別なシングルモルトを奥の棚から出しもらう。モルトウイスキーにも詳しい画伯、東京のバーでもお目にかかる機会の少ない特別なウイスキー。私もなめて香りを嗅ぐと、その芳醇な芳香はアルコールがダメな私でも特別であることがわかる。この香りを楽しむ趣向に今私は凝っております。次の夜も画伯とホテルのバーに行ったけれど、バランザックにあったような特別な香り広がるお酒はなかった。私は市井のこだわりを持ったバーがいい。
神戸という町は、魅力的な人たちが万華鏡のように絡み合いながら特別な文化を織りなす街だと思う。
地方都市、神戸のアイデンティティーの片隅にル・ボナーも加わっているとしたら、それで充分幸せです。「pen and message」の吉宗さん、「KOKUBU」のおばあちゃん、「バランザック」のバーテンダー太田さん、神戸のアイデンティーティー持っています。
最後の締めはラーメン。いやがるみんなの気持ちを無視して「トマトラーメン」。食べると見た目と違って旨ぁ~いとみんな。バランザックではいつものように一人夢の世界にさ迷っていたTAKUYA君は二杯もトマトラ~メン食べていたぁ~。
Le Bonheur (22:44) | コメント(6)
Comments
-
Y,N,さん
アルコールがダメな私でも、豊かな香りのシングルモルトを楽しむ趣向を知ってしまったぁ~。スミノフの話もでて、饒舌な太田さんに初めて遭遇いたしました。
今話題の地元なので大変忙しくされているとお察しいたします。私もお友達たちの太ダレス製作にこれから集中しまぁ~す。あのグラッパは残りわずかです。ごめんなさぁ~い。 -
松本さま
この度は大変なご尽力を賜りました事を厚く御礼申し上げます。
普段はなかなか会う事ができない皆様にお会いでき、とても楽しい時間を過ごさせて頂きました。
ありがとうございました。
ボンジョルノ松本さん、トマトラーメンご馳走さまでした。 -
TAKUYAさん
トマトラーメンだけは画伯のおごりだよ~ん。 -
takuyaさんのイベント成功裏に終わられおめでとうございます。打ち上げの片隅でこっそり飲んでいたい感じです。
独立系イベントの方法のひとつと感心しております。やはり、技術は当然として、会長を起点にした人のぬくもりの連鎖、「アイデアは自分のそばにある」ですね。
先日の出張の折は、またまた長居をしてしまいました、感謝、感謝。今度お伺いするときは・・・でないとお店に入れていただけないかもしれませんね。
太ダレスの製作が進行中のこと、楽しみにしています。 -
takaさん
わたしも訓練の結果?カスクの20年前後の高ぁ~いお酒だとちびりちびり時間をかけて楽しめるようになってしまいました。困ったことであります。すべてY,N,さんの責任で~す(笑)
今太ダレスを作っている途中です。あの錠前をバランス良く付けるのに苦心しております。特別な太ダレスが出来上がると思いまぁ~す。楽しみにお待ちください。
クリスマスを控え、神戸のサンタさんは、太ダレスを待ちわびているランドセル・オヤジのために、なんと、三夜連続で未明まで、トナカイを走らす道を下見をされていたのですね。途中、寒さに負けないようにメタボを養生したり、焦げ臭いシンナーのような香りで心と体を暖めたり・・・。
冒頭から、ハミさんへの言い訳、なんとなく解ります・・・。自分も、サンタさんに、いけない香りの部屋にご案内してしまったのかなと、反省しております。ハミさんごめんなさい。きっと、サンタさんは、グラッパをはじめ職人技の香りと、集われる皆さんとの楽しい会話を糧に、新しい創作に励まれるものと信じております。