ル・ボナーの一日
ペッレテリアの圓山さん
2007年10月13日
つい最近、圓山省吾さんという独立系鞄職人と知り合いました。圓山さんからメールをもらい、早速圓山さんのブログを見てみました。手縫いとかコバの処理云々といったことを重要視する独立系鞄職人が多い中、そういう方向性でないデザインされた鞄が登場します。そして美しい。圓山さんが作った鞄を実際に見たくて、イタリアに行く前日TAKUYA君と一緒に圓山さんのお店「ペッレテリア」に突然訪問することにしました。
「ペッレテリア」は目白通り沿いにあり、店内はル・ボナーと違ってセンスの良い綺麗なお店です。
圓山さんは突然の訪問に驚きながらも歓迎していただき、早速作られた鞄たちを拝見させていただいた。
細部まで誤魔化していない丁寧な縫製の鞄たちです。その上圓山さんの感性がデザインに生きています。私は大いなる刺激をいただきました。
若い人たちで鞄職人に憧れを持っている人がこの頃増えているように思う。それも独立系の職人になりたい人が多くいるように思う。それは喜ばしいことですが、プロとして長く続けるには、地道な仕事を集中力を持って持続できなければ、夢を現実にするのは厳しいと思う。
圓山さんの場合も、長く大手バッグメーカーの初期サンプルを型紙作りも含めて月35個作りつづけた。
一点もののサンプル35個を一ヶ月でこなし続けるというのは大変なことです。それを7年つづけたのです。すごいとしか言いようがない。私も脱帽であります。睡眠不足連続の7年間であったでしょう。
圓山さんがすごいのは、そんな過酷なサンプル職人時代を過ごしていた時も、自分らしいバッグを作りたいという気持が萎えなかったことです。
そんなバックボーンを持って独立系鞄職人を続けている人は強い。多くの人はその部分に目をそむけがちですが、そんな体育会系の経験が、役立ちます。それでいて文化系の感性を持ち続ける。
プロの革小物職人として1年半のTAKUYA君の場合も、真似できない独自の革小物を創造する感性とセンスが、今の彼を支えている一番の原動力であることは間違いないことだけど、それと同等に仕事中の集中力があることが大きいと思う。工房での作業中のTAKUYA君に接したことがあるけれど、その時の集中力は凄まじい。それゆえ彼は、針灸がかかせない。
夢だけ見てても成就しない。夢を失わずに現実と真摯に向き合うことが大事だと思う。
まるさんのお店にはいつもお菓子がいっぱい。まるさんとTAKUYA君といっしょに。
そんな若き職人たちと知り合えて、私は多くの刺激をいただきます。
前々から思っていることですが、独立系の職人たちが一同に介して作った品を持ち寄り、展示会を開くことができたらと思い続けています。独立系鞄&革小物職人が多く集って、それぞれの個性を表現した品を展示し、刺激し合い交流が持てたなら、素敵な新しい世界が生まれるように思うのです。いつの日にか実現させたいと思っています。
モノ作りしながら、楽しく生きたい。そんな風に思いながら、現在革小物のまとめ作りをしています。
素敵な職人の人たちと知り合えることは、大変幸せなことです。私も頑張らないと!。
Le Bonheur (21:19) | コメント(4)
Comments
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まるさん
残業だったんですね。ご苦労様。
ポストミシンがあれば解決することですよね。気にすることないですよ。ここのところ、0時を過ぎる残業しなくなったなぁ~。あのヘラヘラになる高揚感は忘れないようにしないと。毎日だとからだもたないけれど。私もがんばります。無我夢中っていい言葉ですね。忘れちゃいけないと自戒。 -
皆さん良い顔されてますね。
男の顔には生き様が出るといわれていますが、お世辞ではなくそう思いました。
同じ男として自分もそう云われる男でありたいです。
でも一番いい顔は、ハミさんじゃないかなあ。
女性の顔には心が出るみたいで、穏やかななかに、芯の通った強さを感じました。
これからもがんばろうと思う今日この頃です。 -
たなか様
わぁうぉ~!!
シワだらけのおばさんを褒めていただき、元気が出てまいりました。ありがとうございます。
主人には頑固者、と言われていますが、見える人が見ると、分かるのですね。ま~るいおばあちゃんを目指しま~す!
松本さん、ハミさん、こんばんは!
何年ぶりでしょうか、こんな時間まで悪戦苦闘しております。
ひどいものをこさえてしまい落ち込んでいた時、友人からメールがきました。
「ル・ボナーさんのブログ見て!」
!!!!!!!!!!!!
息が止まるほどびっくりしたのと、どんより落ち込んでいた時だったので、なにより、本当になにより嬉しかったです。。
ありがとうございました(涙)
私たち独立系鞄職人の、いや世界の最高峰であり続けてください。
高き目標を、高き壁を、私たち世代に見せつけてください。
私たち世代は、それを乗り越えていきたいです。
松本さんがおっしゃる展示会の実現に向けて、私は雑用でも何でもやります。
独立系鞄職人のみなさんが、お互いを尊重し、敬意を持ってお互いで高めていけたら凄い世界が待っていると思います。
もうそういう時代が来てもいいと思います。
松本さん、ハミさんとお知り合いになれて、本当に嬉しくって、嬉しくって。
無我夢中の頃に戻ることが出来ました。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
それではハミさん!
月曜日お待ちしております!
近くに着いたら電話を下さい!
駅までお迎えに行きます!
それからそれから、、、
え~~っと宿題はまだ出来てません!!!