ル・ボナーの一日
偏った車選び30年
2007年07月18日
私は今まで30年あまりの免許歴の間に10台ほどの車を乗り継ぎました。全て中古車です。
中古車しか買わなかった最大の理由は貧乏だったからなのですが、それ以外にもあります。私が乗りたいと思う車がいつも現行の新車としては売ってなくて製造中止になっていたという理由もあるのです。
私はエクステリア偏重型の車選びをしてきました。見て私なりに幸せになれるエクステリア。機能は我慢でありました。その最たる車が私達夫婦にとって今でも一番心に残る車のジープJ37。
私が子供の頃親父が林業試験場で乗っていた車で、レトロな風情のこのエクステリアは私たち夫婦のライフスタイルにばっちりでありました。しかし大変な車でした。重いステアリング、渋滞では屈伸運動をしているような重いクラッチ。100キロ以上で走るとエンジンの悲鳴とボディーから生じる高周波音が会話なんてとんでもない状態。それでも私たちの若さとチャーミングなエクステリアがその苦痛以上の喜びを与えてくれた車でした。極貧時代に突入したことで手放さないといけなくなったけれど、やはり一番の思い出の車です。
J37の前に4台乗継ぎました。楽な車に乗りたいと勘違いしてカローラを所有したことがありました。確かに楽ちんで走行中眠くなるほど楽な素晴らしい車でしたが、3か月で乗り換えました。その時悟りました。私にとって退屈な車は耐えられなかったのです。苦痛を伴ったとしても刺激ある車でないと愛せない。
そのあと2サイクルのジムニーSJ10。買ってしばらくして足元の床の鉄板が錆びて滑落してしまいましたが乗っておりました。面白い車でしたがあちらこちら錆びてこのまま乗っていたらボディーを形成しているブリキのような鉄板が徐々に朽ち果てる恐怖を感じながら乗っておりました。それでもカローラより全然愛着を感じた車でした。
幌のジムニーだったので開放感が自慢。取り外し取り付けに手間取るので雨の日でも傘を差して乗ったこともありました。正面からの雨には効果がありましたが、対向するトラックが巻き上げる水しぶきはモロに降りかかり、底に大きな穴が開いていたので雨の日はいつも床上浸水でした。
J37を泣く泣く手放した後、諸費用込10万円でこのスバルサンバー4WDを購入。
これはサンルーフまで付いた素晴らしい車。4WDで高速走行すると横風にもあおられることなく走ることが出来る。荷物もいっぱい積めます。仕事にキャンプに大活躍。しかし4WDでの高速走行がいけなかったのか、首都高速で急にエンジンが焼きついて急ブレーキ状態でクルクルスピン。スバルサンバーはそれでお釈迦になりました。私は悪運強く生きていました。
その後何台か乗ってランクル40系。トヨタの世界戦略車ランクル40系は素晴らしい車。マフラーは錆びて滑落したし、ドアは雨水がたまって錆錆びぼろぼろで交換したけれど、元気そのもので走り続けた。
排ガス規制を期に知人に譲ったけれど、今も元気に岡山の山奥で現役らしい。もう30万キロはがんばっているのではないだろうか。凄い。
ずーと所有し続けたかった何台かの車がありました。しかし私の人生の紆余曲折、七転八倒がそれを許してくれなかった。老夫婦が若い頃購入したコンパクトセダンを長い年月大事に乗り続けているなんていうのが一番かっこいいと思う私なのですが、私はなかなかむずかしい。
その後、現在所有している68年式整形美人のビートル。この車のエクステリアは大好きです。車というよりペットのような愛情を感じております。運転もJ37より楽ですが私も50歳。最後に視覚ではなくて聴覚を刺激する車に乗ってみたい。
それがアルファ145クワドリフォリオ前期型であります。今まで乗り継いだ車よりは楽にドライブを楽しむことができるはずです。そしてカローラより刺激を感じれるはずです。私が愛せるぎりぎり刺激を感じれる乗用車でないかと思っております。
それと、名門自動車メーカーでありながら紆余曲折、七転八倒しながらスポーツカーを標榜し続けるアルファロメオという車会社の姿が愛おしく共感してしまうのです。その会社の分身に乗れると思うだけでわくわくしてしまう。なんてミーハーなおやじなんだぁ~。
50歳にしてこの頃やっと高級なエクステリアはやはり手間暇かけて高級を表現していることが分かった私ですが、私は死ぬまでその高級に魅力を感じないまま車経歴を終わらせるであろうと思います。
私の趣味に沿ったエクステリアの車に乗り続け、ランドセルを背負ったオヤジは初めてドライブ感覚に着目して車をチョイスいたします。私なりの快楽ドライブを思い描きながら。
Le Bonheur (20:21) | コメント(2)
Comments
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ヨッシーさん
気に入っていただけて嬉しいです。水拭きしながら自分色に育てていってください。問題が生じたらいつでもお持ちください。
万年筆で書く手紙は好評ですよ。お試しを。
本日、お店にうかがってチョコ色のトートバッグを購入させていただいたものです。早速自宅に戻って今まで使っていた鞄から中身を取り出し詰め替えました。
今回、鞄を購入した動機としては一つはこのトートをホームページで拝見していて気に入っていたこと、もう一つは今まで使っていた鞄が少しずつ痛んできており大のお気に入りだけにこれ以上痛んでしまうのを避けたかったこと。でした。今までタイミングを逃していただけに今日伺えてよかったです。大切に使わせていただきます。
それと万年筆も大切な物を触らせていただいて有難うございました。私はまだまだ語れるような器量ではないですが手書きで伝えられる楽しさを再発見できた一日でした。本当に貴重な体験でした。有難うございました。