ル・ボナーの一日
M住職の銀無垢の懐中時計
2007年05月29日
時計好きのM住職がお勤め前に来店されました。当然僧衣姿での来店ですが、腕に時計がない。でも懐から銀無垢の懐中時計。制服の時はこの懐中時計なんだそうです。
この懐中時計は山里のお宝寺を訪問した時は見ていなっかった。あの時見た時計のコレクション以外にもまだまだあるのかぁ~。M住職恐るべし。
でもこのアメリカの100年ほど前に作られた懐中時計は素晴らしい。
その時代のアメリカ時計産業は量産することでコストを抑えながら良質のムーブメントを作っていた時で、その時代のアメリカ製のムーブメントが世界で最も丈夫なムーブメントだったという人もいます。
その後、腕時計時代に移行するときに乗り遅れたアメリカの時計産業は先細りしていったのだけれど、この銀無垢の懐中時計は最も素晴らしかった時代のアメリカ製の懐中時計です。ムーブメントは感動的な仕上がりです。
次の休日は、M住職から譲ってもらって私の前を通り過ぎてハミのモノになったルクルトのフューチャーマチックを、住職に教えていただいた名人時計修理職人の工房に持ち込む予定なのでありますが、その方は非常に程度の良い懐中時計をコレクションされているお人で、当然その懐中時計たちは時計修理職人の持ち物なのだからコンディションはばっちり。その時計たちを拝見してしまうと譲ってもらいたくてしかたなくなりますぞとM住職。私の周りには誘惑がいっぱい。でも時計修理工房訪問はすご~く楽しみです。
市井の名職人に出会えて交流を持てることは私の鞄作りにおいても最も刺激を与えていただける時間なのであります。
そのM住職に万年筆の魅力を熱く伝えたところ、思いの他興味を持たれたようです。
万年筆菌も怖~いですぞ。
Le Bonheur (20:37) | コメント(4)
Comments
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お世話になっております。
写真の懐中時計、ウォルサムですね。
私がツーリングで金沢に行った時に必ず立ち寄るコーヒー店の店主は、ウォルサムの八角形の懐中時計を所有しております。
確か、1920年代頃とおっしゃってました。
その懐中時計は14カラットのプラチナ製で、ホールマークが刻印されてました。 -
orenge さん
襟付きベストをオーダーして懐中時計を持つのも良い感じだと思っております。
オカザキさん
懐中時計は裏の二重フタが簡単に開ける事が出来て、ムーブメントの全容をガラス越しでなく見ることが出来ます。ドキドキワクワクさせていただけます。
宝石箱のようです。 -
かつて,英国製の番手の低いゆっくり,しっかり打ち込んだ生地(冬物)でスリーピースをオーダーしました。もちろん,英国趣味です。そして,襟付きのウエストコート(ベスト)でいなかの紳士をイメージし,ポケットチーフは白の麻かシーアイランドコットン,ベストにはW型に懐中時計のチェーンを飾ろうと思いました。また,チャレンジしてもいいなと思っています。
かつて,懐中時計(K18YG,同チェーン)をスーツのベストに飾る目的で購入しようと思って探したことがありました。気に入ったのがなかったのでやめましたが,懐中時計もなかなかいいものですね。