ル・ボナーの一日

素晴らしき削り出し錠前プロジェクト(前)

2007年03月10日

昨日、削り出しの錠前の最終打ち合わせのため、プロデュースしていただいたY氏のアルファ147GTAに載せていただいて、精密金属加工会社の工場のある日本のヘソに行って来ました。 業種違いだけれど、フェイクが嫌いな、もの作りが大好きなオヤジたちが集まって、いよいよ完成目の前。 アルファ147GTAは六甲山を越えて高速道路を走り奥へ奥へ。 ハンドリングが非常に神経質で敏感であるこの車。ファミリーカーのような面構えだけれどハートはレーシングカー。私はこの半分のエンジンで充分満足。 今日のY氏は、モトコーで買ったミラノの革ジャン着てこなかった。 GTAコックピット.jpg 中国山脈の山懐に広がる田園地帯に、錠前プロジェクトの秘密基地はありました。 古びた建物の前で、K社長が待っていてくれました。中に入ると、古い平屋の建物からは想像できないハイテク工作機械が所狭しと並んでいます。三次元計測機まであります。 隣の部屋に行くと、ローテクの旋盤の機械などが一杯。綺麗に整備され現役で元気に働いています。 此処にはモノ作りの天使が住み着いています。人と機械が有機的に結び合ってモノ作りの豊かさを伝えてくれる。このモノ作りの天使が住む場所で、ル・ボナーの削り出しの錠前が作られています。 ハイテク旋盤.jpg 削る前後.jpg このハイテク工作機械で錠前の本体は削り出しています。複雑な形状を30分ほどの時間をかけて本体の半分を削りだします。真鍮のこのかたまりから、本体の半分を削りだすのです。三分の二以上は真鍮の削りカスになってしまう贅沢な削り出しという技法。 プログラムは秘密基地の若きホープ君が組んでくれました。同業の人たちも感心する複雑なプログラミングを夜な夜な悩みながらも組んでもらいました。あなたはえらーい。 私たちのプロジェクトは世界一を目指します。カバンの金具世界一は決まりで~す。 今後も、用途の違うカバンの金具をこのプロジェクトで作ってゆきます。多くのカバンの金具屋さんやカバン製作の現場が見てみぬふりをしてきた、精度と仕上げにこだわり妥協なしに作る金具たち。 カバン業界とは全然関係ない、完全に異業種の精密金属加工会社のK社長が、訳が分からないうちにY氏と私にそそのかされて作るはめになり、今やお金にはならないけれど、モノ作りの面白さだけは抜群のこの企ての泥沼にはまってしまいました。 K社長の大好きなZゲージ以上にこの企てを楽しんでいただけていると勝手に信じて、この真剣な遊びをこれからも続けていかしていただこうと思っております。K社長と精密金属加工会社のスタッフのみなさんにはこれからも迷惑をおかけしま~す。 そんなK社長がとんでもない提案をしました。それは明日の後編に記しま~す。

Le Bonheur (22:03) | コメント(0)

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