私の青春時代(40年ほど前)はアウトドアムーヴメントの創成期だった。その中で私は二人の若者が興した「シェラデザインズ」というブランドが好きだった。そのシェラデザインズが生み出した「デイトリッパー」というザックには衝撃を受けた。機能や容量を考えると生まれないであろうこの🍙型のザックは魅力的だった。いつかこのデザインの革リュックを作りたいとず〜と若い頃から思っていたけれど、革という高級素材で作ると高価になって売れないと思って作れなかった。大ヒットしている「ビジィーリュック」のようにオンタイムに使える大容量で機能的な革製リュックならある程度高価でも要望は十分あるけれど、カジュアルなデイパックで高価だと売れるとは考えられない。だがしかし、私も還暦を迎える歳となりそんなに売れなくても作りたい製品を作れる余裕が少しはあるようになった。そしてこのザックの試作を繰り返し、後は量産ラインを始動すればという状態になってから時間は走馬灯のよに過ぎ去っていった。何とか今年中には製品化したいと思いつつ、ファーストサンプルを日々使い始めたボンジョルノ。
アマガエルみたいと言うお人も多くいるだろうけれど、やはりボンジョルノ松本はシュランケンカーフのライムグリーン。
元祖デイパックの「アルパインデザイン」が使っていたストラップの止め方を採用。
ボルトで止めるこの方法は、登山用大型ザックでまだフレームザックが登場する前の「キスリング」で多く使われた仕様。革はストラップやショルダーを横向のステッチで止めると重みを掛か続けると裂ける可能性が生地に比べて高いのでこの方法を採用した。
本体底部分にはこの程度は余裕で収まる。まだまだこの上にもゆとりたっぷり。一眼3台と予備のレンズ2つとパンパンに収納したポーチ・ピッコロは常時収めてる。
元祖デイトリッパーは上と下を完全に仕切っていたのでA4ファイルとかの書類は曲げないと収納出来なかった。ル・ボナーのは上部のポケット部分が落とし袋になっていてノートPCだってスルーっと問題なく収納可能(大きいサイズのPCはどうか)。内装もファーストサンプルと違って製品時にはオールピッグシルキー貼り。
これがセカンドサンプル。ファスナー口の雨蓋がどうしてもピシッとしないのでパターンを大幅変更。それでもまだ緩みがあるので型紙をもう一段階タイトに変更済み。
ストラップの左右を止めるベルトとウエスト固定ベルトまで装着。クッション性バツグンのストラップは好評のビジィーリュックのストラップと同じ仕様。後ろから見ると本当に三角の🍙型だと分かる。
このリュックは半農半鞄職人の栃木の職人さんに頼む予定。大変丁寧な組み上げをして頂ける職人さんなのですが大きな問題を抱える職人さんでもある。理解不能なほど仕事が遅い。1ヶ月で10個の組み上げは無理なぐらい。でもまあそれでも良いかと初めて頼んで作ってもらう事に英断。そんなこんなで間違いなく10万オーバーのカジュアルリュック(数年前復刻生産された本家は1万円前後)。でも作りたかったのです。我が青春のオマージュ。
いよいよ始動ですね。「春になって…」とお聞きしていたので。
お待ちしていました。楽しみですね。実は私もボンジョルノ様と同い年で。働き始めたころ、上部のポケット部分が落とし袋になっているデイパックを使用していました。今度は革製ですね、楽しみにお待ちしています。スカイフェチより。