古山万年筆画伯から先日行った「ポルトガルスケッチ旅行」の思い出を記録した冊子が届いた。私も行くはずだったけれど行けなかった。参加出来なかった私の事を不憫に思い、画伯が本来参加者だけに送るこの冊子を私にも送ってくれたのだろう。画伯とは4度ほどいっしょにヨーロッパに行った。決して良い人とは思わないし、付き合って俗な得など期待したらとんでもないし、平穏な日々は脅かされるけれど、楽しい思い出はいっぱい残せるのは確かなようだ。
その冊子が届いて数日してから画伯からのメール。ボンジョルノらしき人物の事を書いた部分があるので「鞄談義2」の画伯の原稿を一応目を通してとの内容。今日までの知り合ってからの私の画伯への献身的な姿勢に感謝して、ボンジョルノの鞄職人としての素晴らしさとかル・ボナーの鞄の事を褒める内容を書いてくれたのかと思って読み始めたら、これが私のごく少数の親しい人は知っているけれど、多くの人は知るはずも知りたくもないボンジョルノの弱点を、赤裸々にというよりオーバーに演出かかって書いている。しかしあの時の情景が思い出されて思わず笑ってしまった。鞄談義と何も関係ない事でしょう。でもまあこういうネタもあれば本も面白く読み進めれるかと、大人な私は受け止める事にした。そして読み終えた後、画伯に返信した。
古山画伯さま
後ろめたさを感じたからであろうメールありがとうございます。
イエスキリストのようにすべてを許せる大らかな私は、
私の数少ない恥部を大げさな文章で活字として残っても、
全然気にしたり司法に訴えたりはいたしません。
ポルトガルに行けていたら画伯と一週間同じ部屋だったので、
この話しがもっと臨場感のあるものになっていたかと思うと、
大変残念に思うボンジョルノ松本です。
この天真爛漫そうな笑顔の裏に悪魔がいる。
「鞄談義2」来春発売になるはずです。
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