ル・ボナーの一日

ブッテーロ革小物お手入れ名人

2013年03月11日

イタリア・ワルピエのイタリアタンニンなめし協会認定のピュアタンニン革のブッテーロという革は面白い。使う人によって変化の度合いが大変ある革で、扱いが雑だとそれなりに厳しい状態を露呈し、お手入れを楽しむ方が使うとこんな魅力的なエージングをする革はなかなかない。 IMG_1354.JPG ル・ボナーの顧客の方で何人かのブッテーロお手入れ名人がおられる。その中でもトップクラスの名人が来店された。左がその方がお手入れした3本挿しペンケースで右が新品。化粧ブラシで磨き上げるお手入れ方法。化粧ブラシは柔らかい毛なので艶を出すのが大変だ。でも柔らかいから刺激されて革の中に含まれた脂が気孔から表面に出て来ても、その脂が広がらないでツブツブの連続となりキラキラ光る独得のエージング。 IMG_1350.JPG その日新たに見せてもらったお手入れ自慢の品はブッテーロ革使った名刺入れ。右の品がそのお手入れした名刺入れ。左が新品時のブッテーロの黒。革を毎日見ている私でも一瞬ブッテーロだと理解出来なくて「これクリスペルカーフ?」と聞いてしまうほど。お手入れ楽しむならブッテーロは抜群に面白い。ただこの方のお手入れは尋常ではなく、革盤面の大きな鞄となると大変過ぎる。化粧ブラシでのお手入れが可能なのは革小物限定。 「お手入れするとこんなに素晴らしくなりますよ」という見本としてル・ボナーに展示したいから、新品2個と交換してくださぁ〜いと頼んだけれどきっぱり断られてしまった。お手入れしながら使い続けたことで無二の作品へと昇華した革小物たちだと思うのだった。

Le Bonheur (08:13) | コメント(0)

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