ル・ボナーの一日

大事にしているもの

2012年08月27日

IMG_0399.jpg フライ返し、柄が取れて久しい。 取れかかった時、今風のステンレス製を購入したものの、なにか具合が悪く 引き出しに並んだ2本のうちやっぱり古い方を手にしてしまう。 短くなり手も熱くなるのにこの子の使い具合が腕に刻まれているようです。 おたま、結婚した時に父さんの荷物に入っていた物で どうも実家を出る時に失敬してきた物らしい。 小振りで深みがあって、注ぎ易くそして何とも愛らしいカタチ。 中華鍋と共に34年選手。主婦時の大切な相棒です。 P8261900.JPG IMG_0405.JPG 息子が小6と中1の時作った焼き物 当時、東京府中市に住んでいて、府中は大企業を多く誘致しているためか 財政が豊かで、市民に還元してくれているような施設が随所にあり、 各小学、中学校に隣接された文化センターには、会議室、図書館、学童クラブ、 プール(子供50円、大人100円)そして、書類等はわざわざ市役所まで行かずとも コンピューター導入により直ぐ手にできた。 その一環とまでは言わないけれど、学校には陶芸用の窯があってその時の作品。 小学校卒業作品はなぜか炭坑夫。高さ30㌢はあるでしょうか、 なかなか立派に出来ていて、ずっと玄関に飾り家の守り神風になっています。 器は中1の時で、釉薬の色使い、大きさも気に入り和え物、漬け物などにほど良く 食卓を飾って?いる。ほとんど帰宅しない息子を想って・・・なんてね。 IMG_9131.JPG 娘の小学校低学年の作品で紙粘土。この時はもう神戸です。 小学校で大体秋に開催される全校生徒の作品展、私は大好き。 扉が大きく開かれた体育館の入り口で毎回立ち止まってしまう。 子供たちのエネルギーが足下からズンズンと伝わり、わーっと体中を駆け巡り 見て回る前からドキドキしまうのです。 恐竜、ゴジラ好きな娘、恐竜の口元、歯なかなか良いのです。 年を重ねるうちに何処かに忘れ去られてしまう天衣無縫で伸びやかな心 幼い頃の作品にはいっぱい詰まってて、二人の書いた作文、描いた絵も 懐かしさと共に忘れてはいけない大事な事を呼び起こさせてくれるようで 全て残してある。 P2061632.JPG そして、お父さん 父さん21、わたし25歳、翌年には長男が生まれます。 夢を抱いて始めた仕事だけれど、社会性の無い二人。当然のごとく理想と現実の ギャップを痛い程味わいます。 分かり易い性格も有り本人以上に理解している私なので、 あの苦しい時代、よく逃げ出さずに家族の為に頑張ってくれたな、と感謝しています。 結婚するまでの思いっきり楽しんだ私の青春、父さんは味わう時も無く いきなりの挫折と生活苦。心の片隅でかわいそう、と思っていましたし この逃げ出さなかったことの意味は私にはとても大きな大きな事なのです。 少し気持ちにゆとりができた今、あれやこれやと物欲に邁進いえ猛進する父さんですが 今までありがとう、の意を込めて少し大目に見ています。 アルファ好きをアルフィスタと言うらしい。 どうして維持にお金が掛かるの、これリコールもんでしょう、 いやいやこれがアルファなんだ、アルファだから許せるんだ、 どうしても腑に落ちない。 よくよく考えてみると、そうか!父さんアルファそのものだ! 今また何やら騒々しい父さん、どうなることやらですが、 数日過ぎてしまったけど23日、56歳のお誕生日おめでとう!  F氏撮影の写真ですが父さんを良く捉えていますね。職人の顔じゃないもん。

Le Bonheur (06:45) | コメント(4)

Comments

  1. 未年の男 より:

    お誕生日おめでとうございます。MBグリージョの巨大トートもエレファント・ポーチも活躍中です。とくにポーチはシンプル!とおもいましたが。実は使いやすいですね。ますますの活躍を期待しております。
    Re: ボンジョルノ より
    ありがとうございます。
    それとル・ボナー製品を気に入って使って頂けているようで嬉しいです。
    これからも宜しくお願いします。

  2. つきみそう より:

    フライ返しにつける木の柄を作って差し上げたいけれど、それだとバランスが違ってしまうのでしょうね。
     最後のボンジョルノ、きっとピノキオを作ったゼベット爺さんってこんな感じでしょうか。
     昨日、ハミさんが接客中に私に語ったアルファ購入の話、変に冷静で、分析的で、あぁこの人、緻密で熱い人なんだなぁ、と改めて思いました。
    Re: ボンジョルノ より
    書いていない私が返信コメントするのも変ですが、
    ゼベット爺さんは望むところです。
    それと緻密?で暑い人は私です。はい。

  3. pretty-punchan より:

    子供が作った作品は、何物にも替え難い、pricelessです。ウチも娘が幼稚園の時に描いた犬の絵と小学1年の時の粘土細工(細工とは言えないが)のカバは家宝です。
    でもねえ、ハミさんちにはもう一人50半ば過ぎの駄々っ子がいますからねえ。昨日でも「アルファコスタほしい~」と地団駄踏んでましたし。
    Re: ボンジョルノ より
    カバ画像でいいですから是非見たぁ〜い。
    とハミも言っています。
    きっと誰かに似てるのでしょね。
    それとプンちゃんに言われたくありません。
    私など可愛いものです。プンちゃんに比べれば。

  4. pura より:

    午前中の業務が終わり、お昼のお弁当を食べながらブログを拝読して、ジーンときてしまいました。
    僕と妻から見れば、松本さんハミさんご夫妻は大先輩。鞄職人としてのお二人が素敵なのはもちろんなのですが、時々聞かせていただくご家族のエピソードに共感したり、うらやましいな、素敵だなと思うことがしばしばです。
    思わず箸を止めて、職場に飾っている家族の写真を見ながら、僕自身が妻や息子と過ごしてきた時間をボンヤリ思い出していました。そして、妻は僕のことをどんな風に考えてくれているのかなと、少し不安になったりもしました(笑)。
    松本さん、ハミさんのような奥さんがいらして、とってもうらやましいです!
    それから、遅ればせながら、お誕生日おめでとうございます!
    Re: ボンジョルノ より
    ありがとうございます。
    ただ貧乏生活は今だから懐かしく思い出されるけれど、
    しない方が身の為です。
    これからも一緒に遊んでください。
    アルファ賛同宜しくお願いいたします。

Leave a Comment

入力エリアすべてが必須項目です。メールアドレスが公開されることはありません。

内容をご確認の上、送信してください。

アーカイブ