ル・ボナーの一日
万年筆は数本あれば十分
2012年06月23日
万年筆は今年になって落ち着いた。50歳を過ぎてから古山万年筆画伯と知り合ってから感染してしまい、その後の数年の間に驚くほどのペースで増殖していった。その数年の間に万年筆を介して多くの人たちと知り合えた。そしてその趣味の世界で突出した達人たちは、どこかユーモラスで魅力的な人たちが多かったので、益々万年筆趣味の深みに堕ちてしまった。
でも自分の中で購入価格の限界を決めていて、それより上回る価格の万年筆はどんなに魅力的でも手を出さいない事にしている。その不文律を越えて魅力的な場合は、あの手この手を使い、あと年月を待って価格下落した中古品を入手する事で、限界入手価格は守ってきた。なので私の場合は、趣味の品の中で万年筆に最も予算をつぎ込んで来てはいるけれど、多くの先達たちとは違い、私的に大人しく楽しんでいる範囲だと一応思っている。
そんな私も念願の 1985年製の700トレドのファーストモデルを手に入れてからは、万年筆は数本しか増えていない。所有している方が来店するたびにプッシュをかけ続け1年半。根負けして私の希望価格にて譲ってもらった。この万年筆はすこぶる良いのだ。何が良いかと言うと、突出する部分があるとは思わないのだけれど、書く事の豊かさをバランス良く私に感じさせてくれる。非常に満足感を感じていて、この1本に出会う為に今までの数年の右往左往があったように思う。
なので今は普段使っているのはこのトレドと日本が生んだ最高傑作と私は思っているプラチナプラチナ。この2本で使う事と所有する満足感においては十分今の私は満たされている。 だからと言って今まで増え続けた万年筆たちに対して後悔したり処分しようなどとは全然思わない。普段使うという意外の部分においてどの万年筆も愛おしい。ただこの2本と出会った事でこれからはそんなに増えてはいかないとだろうなぁ〜と感じている。
万年筆というコアな趣味世界を知り、増えた万年筆の数の何十倍もの愉快な人たちと知り合って、私の万年筆はこれからそんなに増えてはいかないと思うけれど、その愛は熟成されていくように思う。でも煩悩の数まではまだ余裕がある。
(追伸)
万年筆はそんな風に落ち着きをみせている。だが万年筆つながりで知り合った現在時計にご執心中のみずうみの悪魔さんから電話。「前回のブログ読みましたよぉ〜。でもねえ アルファロメオGTVアルファコルセという限定車が」と。聞くと40台限定でアルファレーシングチームがチューンしたアルファレッドで生産したGTVがあり、それ以外に数台ブラックボディーのGTVアルファコルセがありその一台。それもワンオーナーカーで走行2万キロ台の程度抜群のスペシャルアルファを譲っても良いという人がいるのだけれどと。ネットで調べるとそのアルファロメオGTVアルファコルセのブラックボディーは桁外れに希少なGTV。ああ悩まされる〜。まだ実車を見てもいないのに、ハミをどう説得するか悩んでいるボンジョルノ。
Le Bonheur (21:16) | コメント(2)
Comments
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初めてお便りします。革製品とロメオが好きなアラカンの男です。24歳でアルフェッタGT1.8を入手してから30年以上、計8台のロメオに乗ってきました。GTVレーシングですが、記憶では確か山中湖アバルトミュジアムの小坂氏がいっちょ噛みした車ですね。エンジンは2.0のTBですか。私の好みでいえば、2.0TBよりも3.0NAの方が素晴らしいです。私自身、2.0TBから3.0が出たとたん乗り替えました。レーシングは足回りは面白いです。ただ、GTVは構造的にボディ剛性が著しく低いので、その足回りを堪能できないのではないでしょうか。で、私のお勧めは156か147のGTAです。私自身、156GTAをもう8年愛用し、新車があれば買い換えたいくらいです。
ところで、以前145のサイドミラーの遠近感が左右異なるとお書きでしたが、助手席側に後付けの広角ミラー(鏡面のみ)が貼ってありませんか?当時人気のあったパーツでした。長々と失礼いたしました。こちらは東京でなかなか神戸にいけませんが、是非機会を見つけて伺いたく思っております。
Re: ボンジョルノ より
ご意見参考にして検討したいと思います。
それにしてもアルファはなぜこんなに面白い車なのでしょうか。ワクワクさせてくれます。
昨日は突然の電話で驚かれたことでしょう……しかし久しぶりにお話が出来て改めてボンジョルノのエネルギーのスゴさを感じ取りました……
ハミさんをうまく説得出来ることをお祈りしております(笑)!
Re: ボンジョルノ より
やはり悪魔だぁ〜。
とんでもなく興味を感じております。
う〜ん、まいったなぁ〜。