ル・ボナーの一日

モスのシドニーが欲しい。

2006年03月11日

モス、シドニー.jpg モス、シドニー後.jpg テントを造形芸術の域まで高めたビル・モスの最高傑作のシドニーです。 20年ほど前、このテントが発表された時、私は衝撃をうけました。それまでテントは機能を優先するものばかりで、こんな無駄なフォルムのテントが世に出るとは思いもしませんでした。 私は猛烈に欲しかったのですが、その頃私は大変貧乏で、シドニーは超高価なテントで高嶺の花でした。その後モスのテントもなくなり機能優先のテントばかりになってしまいました。 私はその後、シェラデザインズを創業したジョージ・マークスとボヴ・スワンソンが、ノース・フェースに買収されたため、新しく作ったブランドのウォーラスの最初に発表したオービットというテントを15年近く使っていて、それはそれで大好きなテントで、私のキャンプのマストアイテムでありつづけています。 しかし、シドニーは欲しい。こんなテントは他にありません。 インターネットオークションでモスのシドニーを検索するのですが今まで一度も見つかりません。 私は想像します。私にとっての理想のキャンプを。 収納力のないビーちゃんにキャリアをつけて、小川が横を流れる草原のキャンプ地へ。テントはモスのシドニーとウォーラスのオービットがあり、ターフはモスのヘキサゴンを張ります。その中央に木で革張りのデレクターズチェアとテーブルがあり、その横には石で組んだ釜があり、夜になるとその火を見ながらシェラカップでコーヒーを飲む。そんなキャンプスペースを照らすのはコールマンの赤い200Aランタンです。 このシチュエーションにどうしてもモスのシドニーが必要なのです。 私は貧乏で、テントはホームセンターの5000円のもので、ターフは工事用のブルーシートを使っていた時(その頃一番キャンプに行ってた)でさえ、キャンプの空間をより快適にするため努力しました。ブルーシートをターフとして美しく張る工夫をし、5000円のテントでもより快適な睡眠を求めて、ダンボールと敷き布団を持ち込んだりしました。 私ももう50歳です。理想のキャンプ空間を体験したい。

Le Bonheur (07:58) | コメント(0)

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