ル・ボナーの一日

10年以上前オーダーで製作したバッグたちの里帰り

2022年10月31日

10年以上前まではル・ボナーはオーダー製作もしていました。その頃作った製品がメンテナンス等でル・ボナーに里帰り、一時の休養を取ってまたご主人の元へ戻ります。そんな中で目立ったバッグを2点紹介。

まずはあのデブペンケースで大ウケのバタラッシー社の起毛革・プエブロ使って作った太ダレス。見た感じスムースレザーのようになっていてプエブロだとは思えなかった。ただ確かに太ダレスでこの特注錠前使ったのはこの特注プエブロ太ダレスのみだったから間違いない。

製作時はこんな感じ。洋服に色移りするからプエブロでは作りたくなかったけれど、それを了解してもらった上で作ったのを思い出す。コバ等を磨き直して帰還準備完了。

こちらはエレファント革の黒で作ったキューブ・ブリーフ。この当時のエレファントは色抜けし易かったみたいでグレーに見えますが、それが逆に味わい出てるように私には思えます。哺乳類最強度革と私は思っておりますが正にこのバッグがそれを証明してくれています。内縫いのバッグは底カドが長年使うとすり減りやすいのですが、このエレファントキューブブリーフは10年以上たっても全然すり減っていません。重みのかかるハンドル根革等も全然大丈夫。ファスナーのスライダーすり減って開いてしまうので新品スライダーと交換での里帰り。

(追伸)

皮革製品も材料値上げに伴い製品価格の値上げが多くのブランドで始まっていて、大手バックメーカーも1月以降値上げするとの事です。特に輸入皮革メインで作るブランドには厳しい材料値上げです。対ユーロの為替はそんなに値上がっていないのにと思っている人も多いかと思いますが、ヨーロッパの異常なインフレが値上げ理由です。ル・ボナーもどこかで製品価格を上げないとやって行けないと考えていますが、出来るだけ我慢して業界で最後尾になるまで現在の価格で行きたいと思っています。現在製作中製品はビジィーリュック、コンフェ・ヴ、年末にはタンクトートが出来上がりますが、これは据え置き価格で次回製作時には新価格となります。

Le Bonheur (13:31) | コメント(1)

Comments

  1. ナカシマ ヨシタカ より:

    プエブロ太ダレス、早速の修理、ありがとうございました。
    仕事仲間の遺品を形見として、奥様から譲り受けて、ほぼ10年。
    普段の仕事は勿論、ゆかりが集まる場には必ず携えてきました。
    太ダレス、ブッテーロ・ネイビー・紺ステッチの初号機と、
    当時のように仲良く、今しばらく使っていきたいと思います。

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