ル・ボナーの一日

ウィーンも「カラヴァッジョ」詣

2019年07月19日

私は特別絵画には興味を持つ事はなかった。知り合った万年筆画家と一緒に何度かスケッチ旅行でヨーロッパに行ったけれど、私はスケッチせずにカメラ趣味に埋没していった。そんな私ではありますが唯一衝撃を受けた画家がいた。10年ほど前に行ったミラノ、そこで「最後の晩餐」を予約していたのにその日がストで見れなくて、開いてる美術館はと探すとアンブロジアーナ図書館が開いていた。そこをぼーと眺めていると小さな「果物籠」と言う名の静物画に目が止まった。それがカラヴァッジョとの出会いだった。中世の絵で、こんな腐りかけた果物のリアルな絵は初めてだった。その不思議な絵をいつまでも見入ってしまった。この初めて知った画家の絵がもっと見たくなった。その後フィレンツェに行った時はピッティ宮殿でこれでもかというぐらいに壁を覆う絵画に圧倒されながらも、その中に異様に存在感を感じた小さな絵があった。それがやはりカラヴァッジョの「眠るアモル」だった。赤ん坊をこんなに目をそむけたくなるほどに醜くリアルに描く貴方は何者?そして怖いもの見たさの延長線上に今が続いている。

先月行ったナポリ&ローマもカラヴァッジョ見たくて行った部分もある。あの旅でそれまで10年間に見た作品より多い15作品を見た。ウィーンにも3作品ある事は確認済みだったので、それを見ずしてウィーンに来たかいがないと美術史博物館へ。

建物はハプスブルグの宮殿の一部なんだろう、素晴らしい。

この建物の2階中央部分に世界一豪華で美しいカフェがあると聞いていた。まずはそこで腹ごしらえ。

凄い〜こんな場所で食事していいの?いいのです。

食後3階からカフェ撮影。これは中々特別な経験でした。

そして私は目的のカラヴァッジョ作品3点と出会う為に美術館の扉を開けた。この建物の内壁の色々な場所にウィーンを代表する世紀末画家のクリムトの壁画がある事は忘れていた。ブリューゲルの「バベルの塔」を筆頭にいっぱいあった事は確認したが素通り、日本人が好きなフェルメールの「絵画芸術」も素通り、ラファエロの最高傑作だと私は思っている「草原も聖母」の前では少し立ち止まりはしたけれど目的はカラヴァッジョ〜そして見つけましたぁ〜!

 

 

これで今年になって18作品見た。年末にはアベノハルカスでカラヴァッジョ展があるので確実に一年間で20作品オーバー見れる。これからもこの狂気の天才の残した痕跡を追い求めるボンジョルノでしょう。確認されているのは60作品弱、半分以上の作品は実際に見た事になる。あといくつ見れるかな?

Le Bonheur (21:59) | コメント(2)

Comments

  1. HY より:

    僕は、14年連続で、西宮の、大谷美術館。に、行って、ボローニャ国際絵本原画展に、行って、毎年、絵葉書を、4枚ほど、買うのですが、日本人だと、上野由美子さん、イタリア人だと、ニコラータ、チェッコリ、ッッて、人が、センスがあって、好きです。阪神電車の香櫨園駅、降りて、徒歩5分だし、駐車場もありますよ。興味あればどうぞ。

  2. mash より:

    文章を拝見して、その画家の絵に興味を引かれ是非見てみたいと思っていたところ、鮮明な絵画の写真を見ることできて嬉しいです。
    ガラヴァッジョというのですね。非常に気になります。

    それにしても写真で、こんなに細部まで絵画を見ることが出来るとは..!カメラマンの腕も良いからでしょうね…!!

    時々こちらのブログを訪れて一人ふふっと微笑んで読んでいるだけでしたが、また、カメラにも絵にも詳しくはないのですが、今回は絵画の写真の鮮明さに思わずコメントしてしまいました。
    絵画を通して物を見ると、肉眼で見る時よりもよく見える気がするのは画家の目というフィルターのおかげでしょうか。それが写真でも写し取れているようで驚きました。

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