ル・ボナーの一日
悪戦苦闘のメンズポーチの試作
2009年08月25日
現在昨年限定生産したポーチの量産化を模索しております。
縦11cm×横21cm×巾4cmのコンパクトなサイズでありながら、
携帯電話やコンパクトデジタルカメラも収まるギリギリの厚みをもったポーチで、
財布兼用でスマートでカバンの中にも違和感なく収まるポーチ。
お札だと100万円の束が4つぐらい納まる厚み(そういう要望が昔あった)。
マチ部分を表革と内側の間にサンドイッチしてミシンで縫う方法は、
マチ巾がファスナーだけの巾だと問題なく縫えるけれど、
それ以上の巾のマチにするため革部分が加わると、
縫製の難易度が全然違ってくる。パターンの制約も増える。
去年作った時はマチと本体は手縫いでしか縫製出来なかった。
そのため価格がどうしても高くなってしまった。
どうにかこの部分をミシンで縫う事が出来れば、
価格は去年限定で作った手縫いタイプの半額の4万円前後に納める事が出来る。
内側は完全に小銭入れ付き長財布の形体が片側に収まり、
もう片方にも収納用のポケットが2つ。その間に巾を持たせているので、
携帯電話、コンデジ、喫煙具、筆記具等
厚みのある普段持ち歩かなければいけない必需品も収める事が出来ます。
当然内装もオール革のコンパクトポーチ。
要望多いだけに是非とも量産化したいと思い続けているカタチです。
こんな風にコバ出して外縫いで仕上げればなんの苦労もないのだけれど、
これだと見た目より収納力がないし、他のブランドでもよくある。
見た目より収納力があって、ソフトな印象感じるコンパクトポーチでないと。
そして閃いた。
ル・ボナーにはないけれどポストミシンだと縫えるのではないかと。
そして試しで縫って貰った。ミシン縫いの量産が出来る希望の光。そのサンプルが届いた。
ポストミシンだと縫えることは縫えるけれど、マチ部分が本体より膨らんで、
思い描くフォルムではなくなっている。
もうひと工夫しないと作りたいけれど作れない。
でもこのポーチは絶対量産出来るようにして、定番品にしたいカタチ。
靴と鞄は正反対の革製品。
靴は決まった方程式を持ったルールの中で個性を表現した具象画のような品。
鞄は制約なくて何でも有りで自由だけれど、
作り人自身がルール決めて作る抽象画的な面を持っている。
それが厄介でもあり、楽しい部分でもある。
内側の仕様は自由自在。
太軸の万年筆を10本納められる内装にして欲しいとか、
ライターを12個納められる内装にして欲しいとか、
作る前からマニアな人たちから個性的な内装の要望があるけれど、
まず思い描くフォルムそのままに、量産での生産を可能にする方程式を確立しなければ。
苦しくも楽しい思考錯誤は続く。
Le Bonheur (06:44) | コメント(3)
Comments
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コバが出ていないポーチ素敵ですね。出来上がり楽しみにしております。オブレの次はこれですね。
先日(23日)長男が生まれました。偶然にもご主人と同じ誕生日でした。遅くなりましたが、お誕生日おめでとうございます。
Re: 小市民ケーン さん
ご長男のお誕生おめでとうございます。
私と同じ日なんですか。
前からこのタイプのポーチを気にされていましたよね。
完成した暁には是非。
ル・ボナー松本 -
うーん、いいですね、欲しい
ただ、中を何も作りこまないで、以下のものが入れられるようにするプランはないのですか?
①ルボナーで購入した財布、キーホルダー
②RⅢ(Ⅱ)コンデジカメラ
③たばこ、ライター
④携帯電話
①、②がマスト。③、④は出来れば入れられればベスト
太ダレスにそのまま突っ込める
鞄を持ちかえた時もそのまま移せる
出張先、宿泊先ででこれを取り出せば、そのまま買い物、食事にいける。
どうでしょうか。
実は、ANA通販の同種のものを持っているのですが、手持ちのルボナーの各種カバンとはデザイン、色、作り込みがミスマッチで良くないためお蔵入りの状態
Re: taka さん
随分本格的に購入したいというのが伝わるコメントですね。分かりました、考慮さして頂きます。
還暦過ぎたダンディーtakaさんが日々の相棒として使って頂く事の出来るコンパクトポーチをなんとか量産出来るよう頑張ってみます。期待してお待ち下さい。
ル・ボナー松本
写真を見るだけでも完成されるのがわくわくしてしまいますね。
頑張ってください。
Re: しげお さん
基本的に私は自分が持ちたいカタチを商品化しているように思います。
でもそれでいいかと思っています。
内装色々考えて太軸万年筆10本納まる内装も計画しております。
ル・ボナー松本