ル・ボナーの一日

久々レジェ・ボストンが店頭に登場

2008年09月08日

%EF%BC%98%EF%BC%99%EF%BC%98%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%82%A7%EF%BC%91.jpg 中断していたレジェ・ボストン製作を再開して、数日前に完成しました。 今回は店舗用にイタリアのバッファロー(水牛)と、 何年待っていただいたかなぁ~。 頼まれていた北欧のフェルディナンドカーフを使って作りました。 %EF%BC%98%EF%BC%99%EF%BC%98%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%82%A7%EF%BC%92.jpg レジェ・ボストンの特徴はこのマチの山折り部分のステッチ。 この工夫で面白い形状を生み出すとともに、見た目よりいっぱいの収納力。 横44cm×縦31cm×幅21cmというサイズ以上の奥深さ。 革のボストンバッは大好きな鞄です。使い手に使い方を委ねる鞄です。 夢も一緒に詰め込んで旅にいけるように思えるのです。 機能優先の鞄が多くなった現代のニーズに、 革のボストンバッグは、少しそぐわないかもしれないけれど、 優しさ伝える鞄のように思う私です。 名前の由来は、アメリカのボストン大学の指定カバンとして、 学生たちが使っていたことからと言われているけれど、この名称は日本でしか通じない。 アメリカへの憧れが、昭和の時代にその名を発想させたのだろう。 私は高校生の頃、英語で「MADISON SQUARE GARDEN SPORTSMAN CLUB BOXING WRESLING FOOTBALL」と表面に書かれたマジソンバッグで学校に通っていた。 母が宮崎の実家に里帰りする時は、ズックのボストンを持って寝台車で帰っていた。 父が泊まりがけで出張する時は、姫路革のボストンバッグ持って出かけていた。 私が家出した19歳の時は、大きなアウトドアのナイロンボストンに荷物を詰めて出て行った。 ボストンバッグは思い出のシーンによく登場する。 %EF%BC%98%EF%BC%99%EF%BC%98%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%82%A7%EF%BC%94.jpg お店に並ぶレジェ・ボストンはイタリアのバッファロー(水牛)革のチョコ色で作りました。 この革はバッファロー革には珍しいタンニンなめし。 だから強烈なエージングを楽しめるボストンバッグ。 お値段は税込み147,000円での登場です。 レジェ・ボストンでは初めて内装もグリーンのピッグシルキー革を使って作りました。 %EF%BC%98%EF%BC%99%EF%BC%98%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%82%A7%EF%BC%93.jpg 私たちの大好きなフェルディナンドカーフで作れる最後の大きなカバンです。 この革が大好きで、使い続けたかった革です。 でもこの革を作っていたタンナーも廃業し、もう二度とこの革とは出会う事はかなわない。 親しいお客様が注文していただいたので、これからも何度か再開できるでしょう。 使い込んでどんな表情を見せてくれるのか、楽しみです。 最後のフェルディナンドカーフはこうしてレジェ・ボストンになりました。 これからもボストンバッグは作り続けます。 夢をいっぱい詰め込める鞄だと思っている私だから。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 追伸 革屋さんの常務にクラシコバッファローについて聴きましたぁ~! ヨーロッパにいる水牛は革にするとブヨブヨで製品にはならなくて、 大人の水牛で革に出来るのは、世界でタイとエジプトの原皮だそうで、 これはタイ原皮だそうです。

Le Bonheur (21:34) | コメント(10)

Comments

  1. ノブ より:

    大好きな質感、姿です。見ているとくらくらします。無知な質問で申し訳ありませんが、「イタリアのバッファロー(水牛)」とありますが、イタリアに水牛はいませんよね。飼育しているのですか?革として普通の牛とどうした点が違うのでしょうか?
    とても魅力的な鞄でしたので質問してしまいました。軽そうですね。読みたい本と万年筆とノート、1~2泊の着替えを詰めて温泉でゆっくりと過ごす休日、そんな日が日常の側にあるようになったら使いたいなぁ。

  2. ル・ボナー松本 より:

    Re:ノブ さん
    本当ですね。私も原皮がどこの地域なのか聞いていなかったので、今度革屋さんに聞いておきます。イタリアの牛革の場合はフランス原皮を輸入してなめしたモノが多いですが、バッファローは何処の皮なんでしょうね。水牛の特徴は元々ある深いシボが特徴で、革強度が牛革よりあると一般的には言われていますが、それはなめしの方法とか最終処理によって変わるので、一概には言えないと思います。傷が多い革で、裁断の時に悩まされる革です。元々軽さを追求したボストンバッグだったので、内装もナイロン生地でつくっていたのですが、豪華仕様を希望されるお客様が多くおられたので、ピッグシルキーを使ったため、少し重くなってしまいました。

  3. より:

    イタリアに水牛いますよ。モッツァレラチーズが有名です。

  4. ル・ボナー松本 より:

    Re:O さん
    そうですね。じゃぁイタリア国内原皮かもしれませんね。今度よ~く革屋さんに聴いておきます。

  5. orenge より:

    「キューブ・ボストン」が一流ホテルなら「レジェ・ボストン」は老舗旅館をイメージさせますね。あくまでも,私の主観ですが・・私のライフスタイルはそんなにスマートでないので「レジェ・ボストン」のほうが合うだろうな・・それにしても,どこかで会ったような気がするバッグですね。本の「挿絵」にぴったりなバッグ。

  6. ル・ボナー松本 より:

    Re:orenge さん
    ありがとうございます。そのイメージ言い当てているなぁ~と思いました。ホテルと旅館かぁ~いいですね。

  7. ビルロート より:

    とても素敵なボストンですね。色も上品ですし。
    フェルディナンド・カーフのものは予約済みで、購入できないのですね?
    レジェ・ボストンは、HPの作品紹介の写真を見ていたときは、とくに食指が動かなかったのですが、今回のブログの写真を拝見して、とても素晴らしいと思いました。
    失礼ですが、ル・ボナーさんの鞄は、HPの写真よりブログに登場するスナップ写真?の方が魅力的である、といつも思います。

  8. ル・ボナー松本 より:

    Re:ビルロート さん
    フェルディナンドカーフではオーダー品のみしかつくれませんでした。手ぶれの松本とず~と言われ続けた私にとって、ブログの写真の方が魅力的なんて言われると、飛び上がって感激です。HPの写真はプロにお願いしています。ブログは当然私です。これからも撮影技術の精進を続けたいと思います。

  9. oyaji より:

    >ブログの写真の方が魅力的
    やはり「被写体に対する思い入れが違う」のでしょうね。
    それに「被写体の持つ魅力を熟知している」からでしょう。
    親が我が子を撮る時、少しでも可愛く写るように努力する。
    また我が子の笑顔の可愛らしさを、誰よりも知っている。ように…
    p.s.
    Canon PowerShot A650is
    ブログの接写用に買いましたー♪

  10. ル・ボナー松本 より:

    Re:oyaji さん
    ありがとうございます。いやぁ~褒めていただくと、図に乗る私です。これからも頑張りまぁ~す。
    パワーショットA650isがどんなデジカメなのかは、全然私にはわかりませ~ん。
    あっそうだ。時計ベルトも出来上がりましたので、ご都合の良い時に来店してください。

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