ル・ボナーの一日

おじさんの小さな旅

2008年05月12日

テレビのチャンネルを変えていたら「おじさんの小さな旅」という番組に遭遇した。俳優の竹中直人さんが25年ほど前に住んでいた国立~国分寺界隈を散策する番組でした。私たち家族も25年ほど前、その界隈に住んでいたので、懐かしく見入ってしまいました。 %E5%9B%BD%E7%AB%8B%EF%BC%88%EF%BC%91%EF%BC%89.jpg 国立市のメインストリート・大学通り 私が23歳の時から10年この界隈に住んでいた。と言っても住んでいたのは府中市武蔵台。国立~国分寺の丁度中間あたり。ミーハーな私は最初素敵な街並みの国立に住みたいと考え、国立駅近辺の不動産屋さんで物件探しをしていたのだけれど、なかなか安い家賃で広い借家なんて見つからない。その結果決定したのが、国立市の境界線まで100メートルあるかないかの府中市武蔵台。府中の住所になると急に安い家賃の借家が見つかるのです。3K風呂付のボロ家ではあったけれど、車が2台は止めれるほどの広い庭付き一戸建て。ここで私たち家族は、頻繁に発生する雨漏りと冬の底冷えに耐えながら10年過ごした。 %E5%9B%BD%E7%AB%8B%EF%BC%88%EF%BC%92%EF%BC%89.jpg いつまでも残しておいて欲しい国立駅舎が奥に~ 国立の街は東京多摩地区において特別ハイソな雰囲気を持った街で、紀伊国屋スーパーもある。元々何もなかったところに、計画的に作られた昔のニュータウン。名前も国分寺と立川の中間の街ということで「国立」。でも相当昔の計画都市だろう。だって一ツ橋大学のキャンバスの建物は相当クラシック。私はこの街に憧れながら、最後まで馴染めない違和感を持ち続けたのはなぜなんだろう。 %E5%9B%BD%E5%88%86%E5%AF%BA%EF%BC%88%EF%BC%92%EF%BC%89.jpg 国分寺らしいお店(1) 国分寺は若者が住みやすい街。気取りがなくて好きな街だった。多摩の聖跡桜ケ丘に初めてのお店を持った時も、什器は国分寺のアングラなお店で安くて雰囲気だけはある家具で揃えたなぁ~。 %E5%9B%BD%E5%88%86%E5%AF%BA%EF%BC%88%EF%BC%91%EF%BC%89.jpg 国分寺らしいお店(2) そんな都心から少し距離ある居心地良い場所に10年住んだ。ただその10年は大変貧乏な日々でもあったから、国立の文化的でスタイリッシュなお店も、国分寺の昭和レトロなお店も、あまり縁のない私たちでした。 でも多くの仲間がこのボロ家に集った。大学にこのボロ家から通う者もいた。居候も何人か居た。10年住んだ後半は、広い庭に借家だのに無断で8畳ほどの仕事場をプレハブで作り、その上車も止めていたので、庭スペースは4畳半ほど。そこで10人以上集まってバーべキュー。お店をつぶして車工場の期間従業員していた頃も、夜勤明けの早朝眠い目をこすりながら帰宅したら、仲間が待っていてそのままキャンプにみんなで行った事もあったなぁ~。お金はなかったけれど、夢と体力はあった。 もしまた東京に住むとしたら、やはりあのあたりに住みたいと思う。 いつかハミと一緒に東京を旅したい。そしてあの場所で知り合った仲間や恩人に会い、思い出の場所を巡りたい。私たちの「東京物語」。

Le Bonheur (21:52) | コメント(6)

Comments

  1. minerva より:

    ご無沙汰しています。あまりに懐かしかったので思わず投稿しました。結婚して6年程住んだ国分寺。社宅が府中街道から少し国分寺駅側にありました。緑が多く社宅の裏には湧き水(お鷹の道)があり、とても東京とは思えない良い環境でした。一橋大学にもよく行きました。春の桜、秋の銀杏と子供含め大好きでした。車がなかったので、自転車で行くと、ちょうど武蔵台あたりに多摩蘭坂があり息切れして上っていったのが昨日のようです。

  2. ル・ボナー松本 より:

    minerva さん
    お久しぶりです。同じ頃府中街道をはさんでご近所さんだったのですね。年をとったためなのか、仕事しながらハミとあの頃の思い出を話したりしてしまいます。多摩蘭坂に饅頭屋さんをしながらNゲージを売っていたお店があって、息子とよくそのお店でジオラマの材料を買いにいきました。そのあたりは道の拡幅工事で今は相当景観も変わりました。一番きつかった時期に住んだ場所です。その分懐かしく思い出されます。

  3. たなか より:

    一番厳しかった時代ってありますよね。
    私も住宅ローンに追われ、家内は破れたパンツしか無かった頃があります。
    ひたすら仕事に明け暮れて、子育てにもあまり構えなかった。本当に心の余裕さえ無かったです。
    その反動なのか色んなものが欲しくなってしまいました。
    身の丈に合っていないかもしれませんが、身の丈に合うように成長したいです。

  4. ル・ボナー松本 より:

    たなか さん
    「貧乏だったね、でも楽しかったね」と仕事しながらハミと話しておりました。私もその頃の反動なのか、モノ好きまっしぐらであります。体力の衰えと正比例して。

  5. minerva より:

    年に数回 東京には出張で行く機会があるのですが、時間もなくとんぼ帰りばかり。どのようになっているのか。ゆったりした時間と気持ちの時に行ってみたいと思います。

  6. ル・ボナー松本 より:

    minerva さん
    過去に住んだ思い出の場所を、年月過ぎて訪ねてみると、現在をも愛おしく感じれるように思えるのです。そんな旅を連れ合いとしたと思います。

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