ル・ボナーの一日
万年筆クロニクル
2007年08月07日
古山画伯から荷物が届きました。いつもは茨城の近所の農家の美味しい野菜を送っていただくのだけれど今回は違うようです。開けてみると世界有数の万年筆コレクターのすなみまさみちさんと一緒に作っていた「万年筆クロニクル」という立派な本が入っておりました。
前回出版した「万年筆の達人」が日本の万年筆を中心に取り上げ、今回の「万年筆クロニクル」では海外の万年筆を中心にした本になっており、聖書は旧約と新約が一対で完璧なように、古山画伯の万年筆に対する思いはこれで結実したという感じです。
しかし今回のこの本、古山画伯の絵の数が半端な量ではなく大変な作業であったことを感じ取れます。万年筆への思いがこの労作を生み出したのだと敬服いたします。非常に面白く見て読ませていただきました。万年筆は面白い!。
万年筆界のカスガイ、古山画伯と知り合ってまだ1年半ほどですが画伯と知り合ったことで多くの新しい経験と色々な人たちとお知り合いになることが出来ました。
ただ画伯の「今買わないと後悔しますぞ」の言葉に惑わされ、なくても全然困らないのに私の万年筆は増えてゆきました。画伯は万年筆菌の元凶でもあるのです。
万年筆好きには鞄好きが多い。画伯はその最たる人物で、万年筆なみに鞄への造詣も深い。一度画伯の学生運動のアジトのような煙突工房なるアトリエにお伺いしたことがあるのですが、山のように積み上げられた鞄の量に驚かされました。画伯にとって絵を書くことへの原動力の両輪が万年筆と鞄なのかもしれません。
画伯はお金はないけれど、万年筆と鞄が欲しいと自由な世界を浮遊しています。初めて会った時、画伯は画家として2年後に大ブレークするという占い師の御宣託を信じていると言っていた。もうその期限が近づいてきているけれど、その気配はまだ見えてきません。本人は切実に願っているのかもしれないけれど、私たち夫婦は画伯と画伯の描く絵が大好きで、今のままの画伯でいて欲しいと思ったりします。雲の上の人になってしまうと、敷居が高くて一緒に遊べなくなってしまいます。
愉快に一生懸命人生を楽しんでおられる人に接することは、何よりの喜びであります。
子供の頃毎日が充実していて多くの思い出を作った。生活のことを考えずに遊んでいられるっていうことはなんて時間の流れがゆっくりだったんだろ。働き盛りの時は社会のシステムが全然分かっていないまま鞄を作っていたから、無駄な動きばかりでハーハー呼吸困難になりながらそれでも自分なりに一生懸命生きていた。ここのところ夫婦二人のル・ボナーになってから落ち着きました。そうしたら面白い人たちが遊ぼうよと来てくれるようになりました。もう一度子供の頃のような楽しく遊んだ日々が戻ってきたようであります。古山画伯から色々楽しいお遊びのお招きがあります。でも私は大人です?。選択して少しだけ参加させていただきます。私は職人なので芸術家のように仕事と遊びがごちゃ混ぜのように時間を使うことはできません(似たようなものという声が近くでしますが)。時間をコントロールしながら子供の頃の遊びに似たおじさんの他愛無い遊びのお仲間に少しだけ参加させていただこうと思っております。深入りは万年筆といっしょで危険です。
”ハミが私の文章に参加ぁ~!”
しっかり者の私が手綱をしめておりますが、画伯からのお誘いには緩んでしまいます。
日々楽しませていただいたり、呆れたりしていますが、愛しき男性軍の失わない子供心に乾杯!
Le Bonheur (21:00) | コメント(0)
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