ル・ボナーの一日

クロスポイントの万年筆を持った紳士?

2007年03月07日

クロスポイント.jpg エリート官僚のN氏のお友達のT氏が来られました。 T氏は、大変体格の良いお洒落な中年紳士風ではあるのだけれど、どこか崩れている。 N氏同様モノ好きではあるのだけれど、地味に派手?なのです。ダブルのスーツに金縁メガネ。時計はオメガのコンステレーションの金無垢。ロレックスの派手な金無垢でなくて、人気のないオメガの金無垢を選択するところが、可笑しくて良い感じ。しかし目立つし、普通のお仕事をしていない風で不良中年ぽくて良い味出してる(ちゃんとしたお堅い仕事をされているのだけれど)。 そんなT氏がル・ボナーのダレスバッグから自慢気に出してきた品が、万年筆の神様、長原氏が考案したペン先、クロスポイントをフルハルターの森山氏に研いでもらった一品。 丁度その時に遭遇した顧客のS夫人にもその滑らかな書き味の試し書きを勧めつつ、自慢の万年筆を数本、説明付きで見せていただいた。なんてマニアックな世界。こだっわた万年筆の数々。相当な数の万年筆をお持ちなのではと聞くと、今持ち歩いているものと残り数本だとおっしゃる。そんな風には見えない品揃え。 T氏の信条は、モノ好きではあるけれど深入りせず、なめる程度にモノを巾広く楽しむのだそうです。 オーデオにしてもスピーカーはLINNではあるのだけれど一番安いタイプ。車に至ってはユーノスロードスターを14年間乗り続けている。 この選択はいいところをついている。ほどほどこだわって楽しむ素晴らしいバランス。 車はそろそろ新しいのを手に入れたいそうで、夢はアストンマーチンで、その理由は唯一純正でLINNのオーディオシステムを組み込んでいるというのが理由なのだそうだけれど、それは少々夢物語。N氏にはプジョーを勧められているそうですが、それは危険な誘惑。 是非アルファロメオです。N氏にはアルファが似合う。年に3000キロほどしか乗らないのであれば、アルファ以外にない。タイミングベルトも10年は交換しなくていいし、オイル交換も1年に1回で済む。色気は抜群で~す。是非。泥沼同好会推奨。 人は働き、生活をする中で多くの思い出を作ります。厳しかったり、苦しかったりするけれど、それを楽しく可笑しく過ごしてゆきたい。心豊かに過ごすことが何より。そんな豊かな心ねの人たちと関わってゆきたい。 そんな個々の人生の中で、モノはひと時の安らぎを感じさせていただける花のような存在。 私達の作ったカバンもそんな存在でありたいと思っています。 今回T氏に頼まれたカバンは毎年の年末恒例の太ダレスなのですが、特別な革を使ってみます。 経年変化が特別楽しめる革を希望されたので、バタラッシー社のバケッタ製法の革なのですが変な革を使ってみます。ミネルバリスシオの表面をラフに起毛させて(削って)ヌバック状態に仕上げた革。使い込むとバケッタ革共通の魅力的な経年変化を楽しめるという革なのですが、見た感じはまるで床革。 T氏が実験台になってくれることに同意していただいたので、試してみることにしました。 人生一生懸命に楽しみましょう!。

Le Bonheur (08:02) | コメント(10)

Comments

  1. S より:

    たまたま居合わせてさわらせて貰えた私は幸運でした。
    クロスポイントというのは聞くのも見るのも初めて。ましてや書き味を試させて頂けるとは。
    毛筆のように立てて書きたかったとおっしゃっている通り立てて書いたときの書き味は何とも言えない心地よさでした。私は毛筆の中でも仮名文字を書くのが好きでしたからあの立てて書くというのは好きな書き方になります。あれで手紙なんぞしたためてみたい(そう、書くではなく”したためる”というほうがぴったりですね)そしてインクの色がまたお洒落でした。思い出して少なからず興奮しています。昨日は一気に万年筆菌が感染力を増したように思います。魅力的な方(笑顔と後ろ姿が素敵でした)とすごいものにひきあわせて頂けたのもル・ボナーさんからのご縁。感謝です。

  2. ル・ボナー松本 より:

    Sさん
    万年筆の神様、長原さんの考案したペン先は他にも色々あります。
    クロスポイントはイリジュウムが2つですが、3つのキングイーグルというのとか、不思議なペン先で、ふでDEまんねんとは逆に曲げているコンコルドとか色々あります。はまると怖~い世界です。モノ好きの、特に中年以上の男は可笑しいけれど困った連中で~す(笑)。

  3. orenge より:

    金無垢のものはあまり好みではなかったのですが,最近は指輪やメガネや時計で楽しむようになりました。肌に優しいところがいいですね。クロコダイルも同様にスキになりました。

  4. ル・ボナー松本 より:

    orengeさん
    現在金無垢のメガネを物色中です。チラッと見える金は良いですね。クロコの場合はマットなものが好みです。

  5. orenge より:

    金無垢のものは2つあります。1つ目は,オーバル(智のところはロウ付け,鼻パッドあり,モダンあり)。2つ目はもっとオーバル(一山,一ヶ智,モダンあり)。鼻パッドなしの一山はフィットしてないと調整できないのが欠点ですが,スキですね。一ヶ智(スバルタ式)はロウ付けがなく一体式なので頑丈ですが,顔幅があっていないと調整しにくいです。智がロウ付けのものは調整しやすいですが,広がりやすいです。。長所が短所であったりしますが,全体的にしっかり感のあるきれいなもの(品のあるもの)がいいですね。昔風なものでいい仕事をしているものを見つけるのに苦労しました。金の価格が高くなっているので安い時に作ったよい在庫があればいい買い物ですね。オーダーという手もありますが・・・レンズも当然特注(両面非球面)ですね。それと,マットクロコは本当にいいですね。

  6. orenge より:

    一ヶ智(スバルタ式)のほうが高級とされています。仕上がりがきれいです。18Kのメガネは探してみると意外と自分に似合うモデルが少ないし,あったとしても在庫がなかったりで日本橋の村田眼鏡舗でのオーダーをも考えました。自分にぴったりのモノが見つかるといいですね。メガネは常用しているので,快適で品位を保てるものがいいです。鼈甲も美しくて軽いですが,水洗いのしやすさ(メンテナンス)やフィット感では18Kに軍配ありでしょうか。

  7. ル・ボナー松本 より:

    orengeさん
    親しい友人がメガネ屋さんなので、良い感じの18Kのメガネを探してもらっております。クラシカルな風情の金縁メガネがいいですね。

  8. orenge より:

    最終的には,私も親しいメガネ屋さんに好みを伝えて探してもらいました。自分の好みが分かっている人は貴重ですね。そのうち,良いモノに巡り会えると思います。自分がモノを選んでいるつもりですが,実はモノに人が選ばれているのかもしれません。

  9. TAKA より:

    仕事が忙しく、久ぶりにこのサイトを覗いてみたら、私のことが話題になっておりビックリ。
    お伺いしたおりに、長居をしたことを詫びようと思っているうちにこんなことになっていようとは。
    また、神戸に出張したおりにはこっそりお邪魔します。
    また、投稿させてもらいます。

  10. ル・ボナー松本 より:

    TAKAさん
    素晴らしいキャラクターをお持ちだったので、書いてしまいました。楽しい時間をありがとうございます。T氏の金縁メガネが良かったので、今金縁メガネを物色中です。今度来られた時には金縁のメガネをしているでしょう。まずハミが、そして私も。

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