ル・ボナーの一日

セイコー ロードマーベル

2006年12月25日

ロードマーベルウエブ.jpg 私は手巻きの3針の時計を年末に購入すると宣言しました。 その時計はグランドセイコーのSBGW001でした。その時計を購入する気持は少し前まで変わりませんでした。上等でありながらさり気ない時計。日本が世界に誇る時計だと思います。普段はストーヴァのアンテアをベルトを色々変えながら使って、GSの手巻きは大事な時の1本。シックなベルトを付けて使うつもりでした。 しかし私の時計学の先生、ライターのN氏のお金では買えない気持ちよい時計コレクションを見せてもらい、私の気持に変化が生まれました。GSの手巻きはランドセルを背負ったおじさんと呼ばれる私にはまだ早い。もう少し後にします。背伸びしなくて買える日まで。 ある日、ヤフーオークションの時計を見ていました。ライターのN氏がセイコーのロードマーベルは良い時計ですよの言葉を思い出し見てみると、40年ほど前に作られたデッドストック品が出品されているのです。私はデッドストックという言葉に弱いのです。この時計欲しい。 ロードマーベル(1)ウエブ.jpg ロードマーベル36000は40年ほど前に諏訪精工舎が作った、初めての10振動のハイビート機種の一つです。 ライターのN氏に教えていただいたのですが、この全数字モデルのダイヤルの数字はプレスによる打ち出しではなく、植字なのです。丁寧な仕事をしています。そして数字がキッズぽくて、時計好き途中の私には達観してない感じで良い感じ。 私は初めてのヤフーオークション。1時間の延長戦を制し、希望落札額より1万円オーバーしたけれど、落札に成功。届くまで不安だったけれど、実物を見て一安心。新品と言ってもおかしくないコンディション。シックなチョコ色のエレファントの革のベルトを付けてみようかな。 手巻きのリューズを巻く感触が気持良い。届いて数日経ちましたが日差は数秒。 さすがセイコーのハイビート。40年以上使われずに眠っていた時計とは思えない。 男は必要じゃなくても、モノを欲しがる。使わなくても時々机の引き出しにしまったお気に入りのモノを見てはニコニコしています。ランドセルを背負ったおじさんのまま、おじいさんになるのもいいかな。

Le Bonheur (21:37) | コメント(6)

Comments

  1. 三好 より:

    えへへ~ 噂で聞いてますよ
    私はデルタかアウロラを・・・

  2. Y.N. より:

    すこぶる程度のいいのをご購入されたようですね。奥様の顔を少し忘れて童心に帰る気持ちはよく分かります。想像しただけで自分も共犯者の気分です。
    一年ほど前、マスターのRMと外見がほとんど同じ(パッと未は見は、文字盤の文字だけが違う様です)の、40年前の祖父さんのGSを初めて分解掃除に出しました。内部の機械は部品交換せずに済みましたが、表面の金メッキは一応きれいになったものの、薄くなり、かえって地金が目立つようになりました。時計屋さん曰く、当時のメッキ技術はまだ途上だったとのこと。これ以上、メッキを痛めないため、時刻調整のリューズの引き出しや、使用後の汗の拭き取りに、レンズ用のセーム皮が欠かせません。
    さて、年始は、汽車で帰省することにいたしました。1月6日前後にお邪魔すると思います。楽しいお話を沢山伺うのを楽しみにしております。

  3. ル・ボナー松本 より:

    三好さん
    ビスコンティーのヴァン・ゴッホの金ペンを購入されたと噂で聞いております。見せて欲しいでーす。
    Y,Nさん
    金張りの程度があまりにも良いので、もったいなくて普段使う事を躊躇してしまうコンディション。そのため普段使うためにステンレスのロードマーベルかクラウンスペシャルを一つ手に入れようなどと、本末転倒な考えをしている私です。
    年明け来店されるのを楽しみにお待ちしています。

  4. orenge より:

    10数年前のオーダー以来ごぶさたしています。RMは味のあるいい時計ですね。時計菌に侵されたのか国産やスイス製のデッドストックを結構所有してます。手巻きや自動巻がありますが特に手巻きが好きです。金張りやステンレスやアルミなどケースはいろいろです。ただ一つ問題なのは,ベルトと尾錠です。いい尾錠があるようでないのと手縫いのカーフ(クロコも)のベルトでナットクのいくものがありません。是非,ル・ボナーで販売してください。デッドストックの時計を輝かせるために。

  5. ル・ボナー松本 より:

    orenngeさん
    時計ベルトは現在自分のを作って試行錯誤しております。納得のいく時計ベルトが出来て、ベルトのオーダーのようにスムーズなシステムが構築できたらやってもいいかなと考えもするのですが、これ以上定期的にする仕事を増やすとまずいと思う気持ちが今は強いです。ごめんなさい。

  6. より:

    こんにちわ。
    この時計。。。うわっ。。。と
    思ってついコメントさせていただきます。
    私の父が未だに大事に愛用している時計です。昭和39年、私が生まれた時、記念にと当時、月給1万5千円だった父が、秋葉原で1万で買ったんだと、なにかあるたび自慢げに見せてくれます。ふふふっ☆
    Re; ボンジョルノ より
    この時計はセイコーの傑作です。
    お父様は素敵な時計と年月を過ごされたのですね。

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