ル・ボナーの一日
新聞記者S氏のFujeeのショルダーバッグ
2006年12月07日
新聞記者のS氏が来られました。今回はなんのために来られたかよく分からないまま、ル・ボナーの店内をスケッチをしながら1時間ほど居られて、映画見なきゃぁと言ってあわてて帰っていかれました。
新聞記者のS氏は不可思議なおじさんです。
そんなS氏。今回は東京・渋谷の藤井さんに注文していたショルダーバッグが出来上がり、出来立てホヤホヤのそのバッグを持って来られました。S氏は万年筆菌だけではなく、カバン菌にも侵されているようです。古山画伯が発症元のように思われます。定年退職前のおじさんに伝染させるとは、罪なお方です。
イギリスに昔からある狩猟用のパートリッジバッグをアレンジした形のバッグです。
丁寧に仕立てられた総手縫いのカバンで、内貼りをしないと手を抜いたように思われがちなのですが、このカジュアルなカバンはそれが自然に感じられるほど美しく仕上がっています。
藤井さんとスタッフ2人の作るカバンを見るたびに、刺激を感じさせていただいています。
カバンを作る側から考えた時、Fujeeのカバン作りは美しいと思う。
方向性は違うけれど同じ独立系鞄職人。私たちもがんばらねば。
年末の土曜日に、関東の片田舎の全学連のアジトのようなアトリエで、頑固職人の会なる集まりがあり、私も光栄にも招待されました。人間国宝の漆職人さんも参加する由緒正しき会?で相当偏屈な怪しいお歴々が集まり、昼間から大宴会だそうです。
藤井さんも参加されるそうなので、行きたいのは山々ですが、製造小売業を営む身には年末の土曜日は1年で一番の稼ぎ時。それにイタリアに視察旅行?に行ったばかりで、ハミ一人にお店を任せるなんて、いくら私が我儘身勝手だとしても言えない。怪しい頑固職人のお歴々は、年末の土曜日の昼日中から宴会ができるものだと感心してしまいます。羨ましい~。
私は頑固職人なんかではないのでと強がりを言って、泣く泣く断念しました。
私は椎名誠の怪しい探検隊シリーズが好きです。
あんな風に、ヘンテコに一生懸命で、無我夢中に馬鹿馬鹿しく生きる50過ぎの怪しいおやじたちの集いは楽しい。来年は、そのお仲間として是非参加させてもらいます。
ちなみに新聞記者のS氏も職人でないのに、頑固職人の会に参加しております。基準は非常にゆるい頑固職人の会なのであります。
Le Bonheur (09:22) | コメント(2)
Comments
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オカザキさん
革の質感はミネルバ・リスシオによく似たバケッタ製法の革のようでしたが、ショルダー革特有のラフな表情の革ではなくてマットな感じでした。今度藤井さんに会った時、聞きたいと思ってます。
お世話になっております。
革はマシュア社のモノでしょうか?
画像で見るかぎり、ダブルバッドかブライドルに見えるのですが…。
今年の1月下旬にFugeeさんを訪ねた際、店頭に“カカエ”(いわゆる“学手”)がディスプレイされてて、色合いが同じように思います。