ル・ボナーの一日
モノって面白い
2006年10月24日
コンピューター関連の会社にお勤めするF氏は、デジタルカメラが好きではなく、アナログなフィルムのカメラ、それも一眼レフカメラではなくコンパクトカメラのこだわったタイプが好き
数ヶ月前にブログ上でボロチンカメラと書いてお叱りを受けたT3とTixも知る人ぞ知る名機だそうで、カメラについて何も知らない私は失礼なことを書いてしまいました。
そんなF氏が今回購入したカメラがこのTC-1。性能は私にはチンプンカンプンなのですが、チタンで出来たボディーは質感があり、絞りが手動式で可愛いアナログなカメラです。
F氏はデジタルのスペシャリストなのにカメラはなぜコンパクトフィルムカメラなのか聞いてみると、楽しみで写真を撮る場合、より楽しむにはフィルムカメラが良いそうです。デジタルカメラだと撮ったその場で確認できてダメな写真は削除することが出来る。それに比べフィルムカメラはその場で確認できないし、失敗写真を撮ったとしても現像されるまで分からない。そのためお金も時間もかかるけれど、その分シャッターを押す1回1回が真剣勝負、楽しみも倍増すると言うのです。その説明に納得。
じゃあ一眼レフでないのはなぜと聞くと、大きいのを首からぶら下げて持つのがどうしてもできないからだそうです。さりげなさを大事にするカメラマニア?なのであります。
私はカメラ好きではないのですが、もう少しブログの写真のレベルアップを望んでおります。そのためF氏推薦のGRデジタルをいつか欲しいなぁーと考えております。その前に撮影技術の上達が先かな。弘法筆を選ばず。
夜、カズボン(ハンドルネーム)さんが来店して、ブログを見て今加藤セイサクジョ・カンパニーに興味をお持ちのようだからと、ハミと私にこのセルロイドの筆箱をプレゼントと言って買ってきてくださった。なんと加藤セイサクジョ・カンパニーの加藤清爺作のセルロイドの筆箱。
私は狂喜乱舞。加藤さんは筆箱も作っていたのか。こだわりのないモノ作りの姿勢に拍手喝采。どこかの工場を使って作ったモノだと思いますが、きっとセルロイド加工技術のノウハウでは世界有数の人物、大事に扱えばこの色合いを永遠に持ち続けるセルロイドの筆箱でしょう。
プレゼントしていただいたのに、失礼は承知の上で値段を聞くと1000円以下だったそうです。加藤さんが作ったデッドストックの万年筆が置いてあるナガサワ本店のすぐ近くのクロワッサンという雑貨屋さんにあったそうです。特別なセルロイドの筆箱です。
その後カズボンさんはナガサワ本店の5階の万年筆売り場に行き、担当の吉宗さんに加藤セイサクジョ・カンパニーの万年筆のことを聞くと、誰からお聞きになったのですか?もしかして六甲アイランドのかばん屋さんですか?とニッコリ。確かに私たち夫婦も含めてル・ボナー関係者が相当買ったようです。私は作った人の思いが、押し付けでなく感じれるモノはその人にとって宝物になると思うのです。加藤さんの作るモノはそれを感じれるのです。
ナガサワにも加藤さんの作った万年筆はあとわずかのようです。
モノって面白い。人それぞれ好みは色々。若い人はまだ試行錯誤の途中だから定まらないけれど、歳と共に持ち物がその人の思いや趣向を伝えてくれる。
そんなモノ好きがル・ボナーに集う。そんな人たちのお話は楽しい。
Le Bonheur (20:30) | コメント(2)
Comments
-
kazubonさん
昨夜、ハミも千葉から帰って来て開けてみたら、ハミの中屋万年筆と同じ赤い金魚柄。わーって感激してました。古山画伯から私も加藤さんの筆箱は知らなかった、お宝ですよとのメールがありました。
筆箱を気に入って頂いて、私も嬉しいです。
この筆箱は、松本さんご夫妻の手元にある方がしっくりくると思ったもので。
ナガサワ文具では驚きましたよ。
「今までひっそりあった加藤製作所のセルロイド万年筆がある時から、問い合わせが続いており、残りわずか。影響力があるなー」って。
僕も自分にあったペンを探したいと思います。