ル・ボナーの一日
ハミは型紙製作中、私は、、、
2006年10月15日
今、ハミは頼まれていたリュックにとりかかっています。まず基本的な型紙を起こして、その後生地でどんなフォルムになるか形にした後、修正を加えながら本生産の型紙を起こして、いよいよ本番という運びになるのです。
今回は古き良き時代のグッチのバッグの写真を見本に、ハミのアレンジを加えて作ります。
私達はグッチ一族が所有していた頃のグッチのバッグが大好きです。フィレンツェの名人鞄職人がイタリアらしいねっとりとしたクローム革を使って作った厚みを残したヘリ返しのハンドバッグたちは、現在のブランドのバッグで見つけ出すことは出来ません。あの頃のグッチのバッグを作っていた名人鞄職人は何処にいってしまったのか。
10年以上前には居た、尊敬するフィレンツェの職人と勝負です。
私はフラソリティープロジェクトのサンプル製作中ですが、苦戦しています。
手頃な価格の革カバンにするため、本体を国内なめしのキップ、付属をバタラッシーのミネルバリスシオで構成したカバンにしようと作りはじめたのですが、これがうまくいかない。思った雰囲気が出てこないのです。コンビのカバンの場合、お互いが引き立てあわなければいけないのですがそれが出来ていません。
初期サンプルはミネルバボックスで作りお店に並べているのですが、来店するお客様にも好評で、デザインそのものはこれで良いのだと自信をもったのですが、希望価格帯に絞り込む段階の今回のサンプルでつまずいてしまいました。
決断を迫られています。希望価格を少し上げてミネルバボックスでいくか、スタートを遅らせて他の革を探すか。お客さんたちはミネルバボックスがいいと言ってます。私もそちらの方向に傾いています。
普通のかばん屋さんと違い、デザイン、材料指定だけでなく型紙、サンプルまで私自信がやるので、この後はスムーズに進むのですが。
30年カバンを作り続けても、新しい課題を克服していく毎日です。
人一人の短いモノ作り人生の中で、そんなに色々なことが出来るわけではありません。
分かっているのですが、色々な事をしてしまう私です。
Le Bonheur (20:46) | コメント(2)
Comments
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okunoさん
革オンリーのカバンは、30年作っていても出来上がった表情、質感が予想外の出来になることがあります。それが凶と出るときもあれば、吉とでるときもあります。それが苦しくもあるし、楽しくもあります。
とてもきれいなカバンですね
スタイルがいいのでしょうね?
完成までにはたくさんの手直し等があって作りこむほどいい風合いのものができるのですね
大変でしょうがやりがいありですね!