ル・ボナーの一日

オリジナル真鍮素磨きのバックル

2006年04月30日

真鍮削りだしバックル.jpg 真鍮の削り出しで、メッキをかけずに、素磨きのオリジナル、バックルが出来上がりました。 前のがそれで、後ろのが今までの真鍮削り出しに金メッキをかけたものです。 シルバー系(ニッケル)のメッキは簡単には剥げないのですが、ゴールド系のメッキは剥げます。 そのため、前々から金色系の金具は真鍮素磨きのものにしたいと思っていました。 真鍮の鋳物の金具を素磨きにするのは難しいことではないのですが、削り出しで作るものは大変でした。 このベルト用のバックルは今まで、真鍮の板から側面と前面を、それぞれ削りだして蝋付けしていて、メッキでなく磨きだと、つなぎ目が隠せないのです。 そのため磨きのバックルにするためには、一体で削り出さないといけないのです。手間がまるで違ってくるのです。 鋳物ではこのシャープなラインが出なくて、削り出しのほうが硬度が高いので、金具屋さんに無理を言って、がんばっていただきました。 出来上がった真鍮削り出しの素磨きバックルを見て、満足、満足。 真鍮は経年変化で色が鈍るけれど、味のある素材です。 内側の磨きが少々甘いのですが、そこまでしっかり磨くとコストがかかるそうなので我慢しました。 おそらく、真鍮で溶接せずに一体で削りだして、素磨きしたバックルを使用するのは、ル・ボナーが最初だと思います。だからどうしたと言われれば、作り手の自己満足なのかもしれません。 でも気になるところは、出来る限り満足のいく様に変えてゆきたい。 そうすることで、仕事はより楽しくなり、良い仕事につながると考えています。 金具で次に考えていることは、ステンレスで金具を作れないかと。 銀色系(ニッケル)のメッキは剥げにくいけれど、できればメッキしない金具にしたい。 シルバーは高価だのに、硬度がたりない。それに比べステンレスは硬度は充分。逆に硬度がありすぎて加工が大変です。チタンも考えたのですが、やはり価格が高くなります。 加工の問題をクリアーできれば、ステンレスはすばらしく適正な素材です。 じっくり腰を据えて、試行錯誤を繰り返して実現をめざします。

Le Bonheur (20:45) | コメント(1)

Comments

  1. オカザキ より:

    お世話になっております。
     私も銀白色の金属は好きです。
     ステンレスは好みではありますが、重量があるため、バックルに用いると革に負荷がかかると思います。
     チタンは高硬度のため、加工が困難で、レーザーで大まかな形状を整えることもあるようです。
     ちなみに、私が知り得る加工屋さんで切削技術が高いと思うのは、尼崎のカトギ・プレックスです。
     まあ、ハーレー・ダビッドソン用のパーツをリリースしているメーカーで切削技術が高い所はいくつかありますが・・・。

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