上画像の5mm長いモンブラン146テレスコープで十分満足していたけれど、万年筆趣味世界の巨人は不満だった。そこで親方は再び多くの自家製の道具たちを携えてお仲間と訪れたのだった。今回は私の仕事机が146テレスコープの再生工場の場となった。
5mmねじ込めないのは70年の歳月が生んだ個体差。それを埋める為には大胆さと繊細さの塩梅を必要とする。それに加え、諦めない我慢強さ。
その細かな万年筆への気配りは見ていて驚かされる。集中すると好きな煙草を吸う事も好きなコーヒーに口つけることも忘れて作業に没頭。
そして正常なモンブラン146テレスコープが新たに組めた。それはその場で見ていた者たちに驚きと感動を与えた。水を吸入してみると正常にテレスコープが作動している事が確認出来た。しかし親方から次回来店で完璧にするのでそれまで触らないでしまっておくようにと強く宣告された。今回手間取る原因もボンジョルノが中途な状態で組んだ為と叱られた。ああ、おやつ目の前にしてお預けくらっているワン公の心境。現行の146のニブを70年代の14Cに変えてもらったでそれを楽しむ事で我慢しよっと。そうそう金ぴかアウロラ88も良くなったよ。
最近はゆっくりと書き味を楽しみながら万年筆と戯れることを忘れていましたが、久しぶりに149のBBBにインクを入れたくなりました。