卸先から問い合わせがありました。「パパスのデザインは某イギリスブランドの製品の真似ですか?」と質問が有りどう答えればと。世の中社会的に認知されているブランドの方が正しいと思われるのだなと残念に思いました。私がモデルチェンジ前のパパスを最初に作ってから12〜3年ほどになります。当時あったソニーファミリークラブの通販用にバングラキップを使って作ったのが最初だった。私の親父も使っていたファスナー口の両端からショルダーが付いている昭和の高度成長期におじさんたちが提げていた大ぶりなショルダーバッグが原型で、それを今風にデザインを工夫して生まれた。 特徴的な底マチが側面まで持ち上がったデザインは当時気に入って履いていたアディダスカントリーにヒントを得た。それも真似だと言われたらダレスバッグは作れません。靴のストレートチップはどこが最初ですか?というお話です。
その後バングラキップに比べ相当高価なミネルバボックスでル・ボナー製品として販売を開始しました。丁度その頃今も親しくしてもらっているライターN氏が何度か雑誌で紹介していただきパパス第一次フィーバーが始まった。その頃袂を分かった昔の仲間が同じ製品の製造販売をそれまで作っていなかったのに始めた。そしてそんな感じが数年続いた後、基本型紙を変えずに差別化を図る為大幅にグレードアップ。それが現在のパパス。その頃パパスに似た英国製のキャンバスと革のコンビのショルダーバッグがある事をお客様から聞き実際に見る機会もあった。パパスの真似したなと思ったけれど材料原価を抑え、パートさんの流れ作業でも組み上がるパターンと縫製だったので気にもとめていなかった。ココ・シャネルが言ってました。「大いに真似すればいい、元祖の価値がより上がる」みたいな事を。
このところ革小物にはル・ボナーの刻印を入れるようにしています。今まで入れていなかった40年前から作っているデブペンも前回生産から入ってます。これは責任の所在を明確にする為です。同じようなペンケースを最近よくみかけます。分解して型紙作れば仕上げの良し悪しはあったとしても簡単に真似できます。なので刻印を入れる事にしました。登録商標を真似るとそれは犯罪ですから。卸先からの特注製品は要望がなければ無刻印で作っています。鞄は刻印なくてもル・ボナー製品だと分かる工夫を加えているので入れてません。入れなくても大丈夫です。
そんなこんなでパパスのカタチはル・ボナーが元祖です。4月1日エイプリルフールではありますが嘘ではありません。
ゴールデンウィークにうかがわせていただきたいのですが営業されていますか?
また、ゴールデンウィークまでに完成する商品を教えていただけないでしょうか
ローストビーフがおいしい店も教えていただけると嬉しいです