大和出版印刷社長さんのご要望に応えて革製の捺印用マットを作った。押した感触は良くても素材がチープだったりして、今まで本当に満足出来る捺印用マットに出会えていないと嘆くのでありました。私としてはそんなに技術が必要ではないそういった革小物を作る事には抵抗があったわけですが、親しい大和出版印刷社長さんの要望には応えて特注で作る事に。そして押した時の感触に特化した革選びを二人で革棚にある革たちを触って選択。その結果表をデュプイのカーフナッパで裏はシュランケンカーフの2枚張り合わせ。その試作品をすぐ作ってその場で捺印していみると・・・・これが素敵な沈み込みと押した後の絶妙の反発感。淵にステッチを入れていないのは、捺印した時のクッション性を阻害しない為の選択。
これは捺印に特化した革マット。この上で字を書くにはクッション度合いが柔らか過ぎる。つまりハンコ文化が今も残る東アジア圏でしか求められない価値。しかしこの高級皮革2枚と工賃をちゃんと計算して割り出した上代は2,800円+消費税。私的にはイメージ的に高いと感じる。その上ビジネスとして作るとなると最低200枚は一度に作らないと成り立たないという結論と相成りました。これは市販は難しいと思った訳ではありますが、革製印鑑マットでネットで検索してみたら売っているではありませんか。それもただ革だというだけで押した時のクッション性などは全然考慮していない一枚仕立て(革原価は1/5)の革製印鑑マットが3,600円也で。これは納得出来ないと思った。それでル・ボナーでも作る事に。
市販品の完成の暁には是非置きたいという卸先も数件あるのでこれから作り始めます。それにしてもこの押した時の感触は絶妙です。シャチハタでも押した時の感触は心地良く版も綺麗に押せる。ちゃんとしたハンコなら尚の事気持良く押せる。たかが印鑑マット、されど押す事が楽しくなるクッション性に拘った革製は今までなかったと思う。捺印する事が多い仕事の方や、お客様に捺印をしてもらう事が多いお仕事の方には、これは必需品となるはずの気持の良い今まで経験した事のない質感。税込み3,020円で販売予定。
素敵な捺印用マットですね、ぜひ欲しいです。。。
いつから販売されるのでしょうか?