ル・ボナーの一日
神戸の若き独立系鞄職人は素敵だ
2012年05月03日
親しくしている同業の「カンダミサコ」の神田さんご夫妻が、昨日から大丸神戸店の一階でのイベントに参加している。これは表敬訪問しなくてはとハミが行った。いつも人が少ない六甲アイランドで仕事をしている私たちなので、人がいっぱいいる場所へ行くとドギマギする。大丸神戸店の一階も沢山の人でまごつくハミ。でも奥にある神田さんたちのブースになんとか辿り着いた。このイベントの為に普段以上に頑張って作り上げたオリジナル革製品が並ぶ。どれも神田さん夫妻の感性がカタチになった品々。プロのハミが見た時、群を抜くレベルの縫製力と美意識を感じると言っていた。だから「カンダミサコ」のブースに興味を持つお客様の層も、他とは少し違っていたとハミは言っていた。私も時間を見て行かないと。頑張れ神田夫妻!。
人をかき分け辿り着いたカンダミサコブース、彼女はお買い上げ商品を梱包中。私の目に焼きつく程お客様の表情がキラキラしていて彼女に話しかけている。会話の内容は分からずもお客様の興奮気味笑顔を見ると、探し求めていたバッグに出会えた喜び、加えて素敵な作者に出会えた嬉しさを感じとれた。ご主人の強引でなく(これ、大事)優しい接客に、私たちがお店を構えた頃の原点を思い起こさせてくれた。短時間ながら気持ちが豊かになった気がする。素敵な二人です。
その時やはり同業の「Bellago(ベラゴ)」の牛尾君のお店へもハミは行った。牛尾君のショップ兼工房は、ブランドショップが集まる旧居留地にある。ビルの4階で知っている人しか来ない立地だけれどオシャレで広い。一人で鞄作りしているけれど、自分らしさを表現しながらプロの独立系鞄職人として着実に前に進んでいる。彼もまた素敵に自分らしさをカタチにしている。
初めて訪ねる電電ビル。4階に上がり右手にBellago。広く開けられた扉の奥には接客中の彼。いつもと変わらずの笑顔だ。悩み、思いめぐらせる事を着実に自分の力にして前に進んでいるように思った。どんな時でもあの笑顔なんだろうな、きっとそうだろうな。心の中に一本、凛として佇む力強さが彼の作り出す物と笑顔に出ているように思う。
ハミの話しを聞いていて清々しい気持ちになった。「バゲラ」の高田夫妻も含め神戸の若き独立系鞄職人の面々は、捨ててもいい拘りと絶対曲げれない拘りのバランスをとりながら、プロの表現者としてそれぞれの個性をカタチにしている。これがなかなかできない。それも高い次元で。私が皆と同じ30台前半の頃に作っていた鞄と比較すると恥ずかしくなる。
地方都市・神戸の街で若き独立系鞄職人たちが切瑳琢磨しながら、素敵にプロとして生きている。そしてそれぞれ個性をもっているから共存できる。それを街がバックアップする。神戸一の格式あるデパートの大丸神戸店の一等地の一階フロアーでのイベント。そこで小さなモノ作りブランドのブースを集めて何週にも渡ってこのイベントを開催している。モノ作りする若者を応援しているそんな神戸のデパートも素敵だ。神戸に根を下ろして鞄作りをして良かった。
(ハミとボンジョルのの共同ブログ)
Le Bonheur (22:11) | コメント(1)
実は足を運ばせて頂きました。
(イベント中のコメントは気恥ずかしいので今書いています)
元々人見知りする性格なのですが、お邪魔した途端、ご夫婦に「(今お手持ちの鞄は)コンフェッティのトープですね。」と会釈して頂いたときは本当に恥ずかしかったです。
でも素敵なお二人で、行けて良かったと思っています。
Re: ボンジョルノ より
そうだったんですか。
素敵な感性をお持ちのお二人です。
お二人の作る革製品には刺激を受けています。