ル・ボナーの一日
愛おしいポンコツ
2012年02月28日
私は禿げている。でも一ヶ月に一度ほどは少ないけれど残っている頭髪を電動バリカン使って切らないといけない。2ミリの長さでヒゲといっしょに剃り上げるのだけれど、このところ長きに渡って使い続けている家電量販店で数千円で購入した電動バリカンの調子が不調だ。頭の凸凹がある部分を走らすと、谷部分でひっかかり急に停止する。皮膚まで食い込んだのかと一瞬ドキッとする。でもそれほどのパワーは無いので大丈夫だ。買い替えないといけない時期に来たと思うけれど、なんとか頑張れている内は使いたいなと思う。なんかけなげに思えるのだ。私もポンコツの仲間入りしているのだから、ひっかかる時の嫌な感覚を我慢して使い続けれる間は使ってあげたいなんて思ったりする。
一時危ない状態になったル・ボナーのメインパソコンのiMacはなんとか無事だったけれど、起動ボタンを普通にプッシュしたら、起動はしているようだけれど(耳をあてるとグワ〜ンと音はしているから)画面は暗いまま明るくならないという問題が残った。思考錯誤の結果 起動ボタンの押し方と押し続ける時間のバランスを会得すると、問題なく起動し画面も明るくなる事が理解出来た。なんとアナログなぁ〜。でもこのバランスは私にしか出来ない特別な作法。益々この一時代前の白いiMacが可愛く思える。
私の事を顧客はポンコツ好きと言う。ポンコツ好き良いじゃないですか。年月を経てなお実用として今も働いているポンコツが愛おしい。
その筆頭格がこのオイルライター。戦前の英国の庶民派ライター「オーリック」。私は時代に逆行してヘビースモーカーだ。でもってオイルライターで火を付けないと楽しくないと思っている。そんな私はダンヒル、デュポン(ガスライターをオイルライターに改造した品)、ジッポーなどを持っているけれど、この見たからにポンコツなライターが一番のお気に入り。オイルが溶接部分から漏れるからなのか、一日一回はオイルを補充しないといけない世話のやけるポンコツだけど、そのポンコツぶりはまさに芸術的だと私には思える。
このオメガのハーフローターのダイヤルのやれ具合は正に侘び寂びの世界?。外観はポンコツ的美意識で包まれているけれど、正確に時を刻んでいる。これが良い。
ポンコツの味わいでは先代の愛車の1968年式のフォルクスワーゲンのビートルに軍配があがるけれど、現在の愛車の1999年式アルファロメオ145クワドリフォリオ前期型の絶妙なポンコツさは愛着度数で上を行く。ドライブ時の安心感を与えない緊張感と興奮のドライブフィール、それに作りの甘さとボディー剛性のなさからくる開放感。それでいてシャープなエクステリアデザイン。飽きさせない車だ。先日ハミとチャーを載せて運転していたら、横にアウディのオールロードクワトロ。発売当時は高値の花だった車だったけれど、今なら手が届く中古車価格。ハミも「良いじゃない」。私も昔憧れていた車なので心が揺れた。いやいや駄目です。私はこのポンコツでないとボンジョルノじゃない。
どこか完璧ではないけれど愛着が持てるポンコツ万歳。
年月重ねても消費されずに今も現役で頑張っているモノたちは、
それだけで特別な輝きを加える。
愛おしいポンコツたち。
Le Bonheur (21:46) | コメント(2)
Comments
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「私は禿げている」シリーズ好きです。松本さんにそう言われると私みたいなうすらハゲは「禿げている」と堂々と言えなくなります。早く言えるようにもっと抜けて欲しいです。
新作細ダレス早く欲しいです。
Re: ボンジョルノ より
薄くなったらそり上げるとイタリアンで良いですよ。
残り少ない頭髪にきっぱり見切りをつけてそれ上げましょう。
勝手なお世話ですね。
細ダレスはゴールデンウイーク前完成予定です。
是非。126,000円〜。
オールロードクワトロ、中古ともなると、維持費はアルファをはるかに凌駕してしまいそうですがね。特に、いっぱいリンクがついている足回りは大変です。実は、我車も中身はA4なので、ビクビクものです。
それでも、いいと思いますが、
あまりに緻密な作りなので、ゆる好きの人間は、窒息死しそうですね。
Re: ボンジョルノ より
そうなんだぁ〜。
やっぱりボンジョルノはアルファですね。
やはりGTVに注目しよっと。
このままで本当は満足しているのだけれど。