ル・ボナーの一日
トスカーナの若きアルチザン
2012年01月09日
フィレンツェの伝統皮革工芸品の代表格はタンロウ革(タンニンなめしの無染色の革)を木型に添わして作る絞り技法の革小物たち。木型に三重に革を濡らしてはり合わせその表面に染料で後染めしワックスを塗布して磨き上げた革小物。その表面の独特の艶こそイタリアだと私には思えた。3度フィレンツェを訪れたけれど、その度にその革小物たちをお土産に買った。しかしこの革製品はその手のかかった独特の技法とモノとしての上等な質感にしては、イタリア国内は勿論国際的にもそんなに有名にはなれていない。家内工業的な零細な生産体制しかなく、保守的で革新的なフォルムを創造する工夫がないため、フィレンツェのお土産物レベルで細々残る技法だ。私はそれが凄くもったいないと思っている。だってこのフィレンツェの独特な革小物たちを見るたびに、大きな可能性を感じるボンジョルノ松本なのです。
トスカーナでその革小物を作っている工房で働いているという、日本人の若者がル・ボナーを訪れた。ワーキングビザを取得し職人としてこのフィレンツェの伝統皮革工芸品を作っている。浮ついていない地に足をつけて職人としてイタリアで生きて行こうしている若者だ。そのAさんが作っている革小物を見せてもらった。
やはりこの技法は面白い。少し工夫を加えれば無限の可能性を秘めていると私には思える。トスカーナのアルチザンと一緒に企てが出来れば面白いと思った。このイタリアの絞り技法を生み出すトスカーナの職人集団と鞄職人ボンジョルのコラボ。クールなフォルムの革小物とこの技法を使ったカバンの創造。ワクワクする企て。そしてこれを進めていくという事は、正々堂々イタリアへの出張?も可能だ。これは新春から今年は面白くなりそうな予感。
Le Bonheur (22:35) | コメント(2)
Comments
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ご無沙汰です
ブログは欠かさずのぞいていました
革のねっとり感がいいですね
小物はいいが大物は無理なのでしょうね?
例えば、ボストンとか
Re: ボンジョルノ より
お手入れ名人のブッテーロのエージングが、
新品時に楽しめますよ。
鞄も奥の手を使っていけるんじゃないかと思っています。
ル・ボナー フィレンツェ支店設立という夢物語じゃなくて、そんなに手軽に、しかも必要経費でイタリア旅行ができる、企てが成功するなんて、きっと罰が当たるに違いない。絶対当たるぞ。これが当たらないでどうする。あ”~、羨ましい。
Re: ボンジョルノ より
いやぁ〜参りましたぁ〜。
頑張ってこの企てを成就します。
日伊の共同作業は夢見た作業です。