ル・ボナーの一日
ペリカンM700トレド ファーストモデル
2011年12月25日
何故万年筆は増えていくのだろうか。どう考えてもいっぱいはいらない。
でも悲しい業とでも言いましょうか、今年も静かに増殖したようだ。
アウロラのマーレ・リグリア入手が今年のハイライトだと思っていたのに、暮れも押し迫ったクリスマスシーズンにこれまた数年前から注目していた1985年製のM700トレドが、思いもかけず私の元にやって来た。
初期のモデルにこだわり続けアプローチをかけ続け、突然それが結実してしまったのであったのでした。
書くと分かる絶妙なバランス。私の場合M900トレドは太すぎる。
直径12ミリの軸のM700の重さと絶妙なバランスに惹かれる。
それもニブが金一色の初期のモデルに。
アップルの宣教師・K氏が持っていた。
程度抜群のその初期モデルのM700トレドを譲って欲しいと、会うたびに常套句のように言い続けた。
でもいつも断られ続けていた。でもその地道(執念深い)な努力?がやっと実った。
この万年筆は私の万年筆趣味において何度目かのエポックメーキングではないでしょうか。
クラシックペリカンの風情が感じられる。それでいて安心感を併せ持っている。
ペリカンはこの1本を持っていれば他はいらないと、一瞬思えるほど充実感を得られる1本。
なぜ金一色のファーストが良いのかと問われると書き味云々はある事はあるけれど、それ以上にその万年筆を作り上げる時の情熱が凝縮しているように思えて愛おしい。
私の万年筆趣味は単独峰ではなくて連なる連山?。
その中で高い峰はこの3本ではなでしょうか。
次の高い峰は現在見えてはいない。
でも万年筆はこれで上がりなんて事はもう言わない言えない。
このM700トレドはウォーターマンのレディー・パトリシアに替わり、手帳に挿して日々持ち歩いている。手帳に記するのが楽しい絶妙な書き味。
M700の軸はトレド彫りが迫力満点だけれど、直径12ミリで見た目とは違って意外とコンパクトで実用的。
無くても困らないモノに魅力を感じてしまうボンジョルノ。万年筆はその最たる品。リミットと勝手に決めている煩悩の数まではまだ余裕がある。どんな出会いがこれから待っているのか。この彷徨はまだまだ続く。
Le Bonheur (06:38) | コメント(2)
Comments
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これは、ごつそうでもなかなか上品。いいですね。
カバーは、改良型になってますね。このほうがいいと思います
Re:ボンジョルノより
この万年筆が1本あればもういらないなんて、
一瞬思わせてくれたのですがそうはいかないようです。
革カバーは一年以上前から私はこれを使っています。
見た事なかったですか?
最後の写真に写っている革カバーは12月13日にご紹介いただいた残心シリーズのものでしょうか?
発売はいつ頃になりますか?
分度器さんやペンメセさんをウオッチしているのですが、現れないので気になっています。
Re: ボンジョルノ より
残心シリーズはこの後長財布がまず登場してから、
その後このA7カバーです。
ただ数ヶ月後になりそうです。