
イタリアの「アンコラ」というブランドの万年筆に興味を持ち、1本は欲しいと願った。旧アウロラのペン先のようにハイレグでその上18金。イタリアンな猫足タッチの書き味を思い浮かべ、入手したいと願い早1年以上の月日が経った。去年イタリアを訪れて文房具屋さんを見て回った時の私の最大の目的は「アンコラ」を見つけて入手する事だった。ヨーロッパ周遊旅行の出発直前に世界的万年筆コレクターのすなみさんにその事を言ったら、あの万年筆はまずいでしょうと言わちゃったけれど、逆にどうしても欲しいいと思ってしまう天邪鬼なボンジョルノでありました。しかし「アンコラ」の万年筆はイタリアだけではなく、ドイツでもチェコでも一本も探し出せなかった。一体イタリア製万年筆「アンコラ」は何処で売っているのだ?。後で知ったのだけれど、アンコラが主に売られている国はロシアだそうです。イタリア製なのにイタリアで売っていなくてロシアで売っているイタリア万年筆。そのローカルさが、益々魅力的に感じるボンジョルノでありました。

先日の土曜日にワーグナーの関西地区大会が神戸であり、その時東京の万年筆愛好家の方が神戸の離れ小島・六甲アイランドのル・ボナーに来店頂いた。その時アンコラへの思いを話したら、使わなで持っているアンコラがあるなぁ〜と。帰京後そのお持ちのアンコラの画像を送って頂いた。

正真正銘アンコラの万年筆です。ハイレグなペン先に魅了されます。今まで何本かのアンコラのペン先を見ましたが、切り割りが中央なのは見た事がなかったけれど、この個体は切り割りが中央みたい。そしてトレードして頂けるお値段も良心的で、これなら今ある私のお小遣いで入手可能だ。入手したいと思った。

しかし私の場合はブログで公表するのが楽しみの一つ。その為ル・ボナーの顧客のライターコレクターの某氏や、フランク・ミュラーのダイヤル他色々収集家の某氏や、浮世絵集めている某氏のようには相方に黙っての入手は出来ない。私の相方はありがたい事に今のところ万年筆には寛容ではあるけれど、それでも大義名分が必要だ。いっぱい持っていると大義名分などある訳ないけれど、それでも言い訳は考えないと。その事を数日考えていた。なかなか浮かばない。

その心の格闘の時間の間に段々冷静になってきたボンジョルノ。アンコラのペン先は魅力的ではあるけれど、この88本限定生産品というベスビオという名の万年筆の派手な意匠がどうも気になり出してしまった。もう少し控えめなデザインのアンコラが良いなと。どうせアンコラは1本持てればそれで十分。限定品じゃない控えめな意匠のペルラで十分。今回のアンコラの入手のチャンスは見送る事にいたしました。何て大人な決断を下したボンジョルノでありましょうか。ハミも「偉ぁ〜い!」と言ってくれました。心残りはあるけれど、アンコラはペルラ一途で行く事にいたします。なくても困らないから、ゆっくり徐々に煩悩の数までと自分に言い聞かせるのでありました。
昨晩はおじゃましました。
浮世絵”も”集める某からも「偉~い」と言っておきましょう。
使わないものはじっと我慢して、リフォームしましょう。
Re:ボンジョルノより
集めてもいいけれど、集めなくてもいい。
全てを楽しめたらいいなんて自分に言い聞かせております。
リフォーム資金の方が大事かも。