イタリア万年筆は美しい棒と揶揄される。その中でもデルタはヘンテコマイナーイタリア万年筆のアンコラに匹敵するほど独創的なある意味「野蛮」な個性を持った万年筆ブランドだと思っていた。だから持っていなくても良いかと思い2本しか今まで持っていなかった・・・?。デルタという万年筆ブランドはアルファロメオを冠した万年筆を何度か作っていて、アルフィスタで万年筆好きの私は1本は所有したいと「アルファロメオ トロフェオ・ジュリエッタ」の黒は所有しているけれど、黒じゃなくてアルファは赤だよなぁと思いを持ちつつ。そんな時、還暦祝いにと勤ちゃんがプレゼントしてくれたのがデルタの限定万年筆「アルファロメオ 6C-1750グランスポルト」。箱付き完品未使用品です。確かこの万年筆が限定販売されたのは9年ほど前、ちょうボンジョルノの万年筆趣味の原点である「アウロラ85周年レッド」が発売された年。デルタらしい取って付けたようなデコラティブな装飾でアルファロメオの戦前の名車「6C-1750グランスポルト」を賛美した一品。私はこの万年筆の存在を今回初めて知った。なので上の文章は後からこの万年筆を調べて分かった事。
軸の装飾にばかり目が行くのだけれどそれだけではない。書いてみるとペン先未調整だのに驚くほどスムーズな書き味。その上キャップを挿さずに書くと前重心でこれも良い。吸入方式だってピストンの本格派。個体差顕著なイタリア万年筆だから全てがそうだとは言わないけれど、これは間違いなく当たりの書き味。
そしてこの軸の赤の色合いが絶妙。アルファの赤のペイントは年月経たなくても車庫保管してても紫外線にあたるとピンクがかった赤にエージング(色抜け?)する。
私の愛車の1998年式アルファロメオ145クワドリフォリオ前期型も年月がピンクがかった赤に変色している。屋根はお見せできないほどピンク。
そのアルファの赤を見事に表現していて愛おしい万年筆。デルタという万年筆メーカーは私なんか比べ物にならないほどアルファロメオという個性を愛しているのを感じる。私の万年筆趣味のこれはエポックメーキングな1本になるかもしれない。赤の1本挿しペンケースに収めてここのところ毎日持ち歩いています。このクリップは厚手の生地のポケットに挿すと折れる確率大きそうなパイロット万年筆の完全無欠のクリップとは真逆の転がり防止専用。
愛するアルファロメオと大好きな万年筆と還暦の赤の三位一体?黄金のトライアングル、これは私にとってお宝になっていく事確実。何故なんだろう?今の時点では愛してやまないアウロラ85周年レッドより親近感をこの万年筆に感じている。勤ちゃん本当にありがとう。
僕はお金持ちじゃ無いので、「セーラーの名前入りプロフィット万年筆」を1本しか持ってません。セーラーの川口さんに「ペン先調整」をして貰いました。「これで50年は使えるよ」と、言われました。2年前「ル・ボナー」で買った「1本用万年筆ケース」に入れて日々愛用してます。段々、皮が柔らかくなってきました。今後も大事に使わせてもらいます。