多くのお客様に待って頂いていた「ラウンドファスナー長財布」が店頭に並びました。何度も完成が伸びて本当に申し訳ない事でしたが、これからは堂々と「現在あります」と言えます。ご予約頂いていたお客様には、この後順次ご連絡させて頂きます。卸先の南青山の「サークル」さんと名古屋大須の「ペンランドカフェ」さんには明後日には並ぶと思います。今回は5色で作りました。
オレンジとジーンブルーはバッグの中で華やかです。
バイオレットとトープは絶大な人気色
黒かネイビーのどちらを作ろうか悩みましたが、少し色味を感じるネイビーでアクセントになるブルーステッチ。
前回からラウンドファスナーの質感を変えました。シュランケンカーフには芯材を使わず内装の革をソフトなバングラキップにし、持った時にソフトで優しい感触を生み出す事ができました。これは結構大変な事で量産では苦しみます。前回その目的は達成出来ましたが、その為に本体ファスナー周りのステッチングが不安定になってしまった。その事で支障はないけれど今回改善する事に。よりソフトな質感を求めながらステッチッグも安定させるという事は相反する問題。それを可能にする為、内装の抜き型を新規に作り直し、今回からヘリ返しして縁だけ芯材を張り込む変更を加えた。ファスナー周りのみ硬くさせた工夫は、今までよりファスナーの開閉がスムーズになった副産物ももたらした。持った時の特別なソフトな感触は前回同様気持ち良いものです。
ファスナー2方向スライドでコインケースにファスナーなくてスマートな「L字ジップウォレット」の方が使い勝手が良いと思うけれど、このタイプの長財布は絶大な人気がある。同じタイプの財布は巷で多くのブランドが出していますが、実際に触って比べてみると違いは分かって頂けると思います。触れた時の感触にこだわったル・ボナーの「ラウンドファスナー長財布」は税込29,160円。
シュランケンカーフと出会ってから「触感」を強く意識して革製品を作るようになりました。
L字、ラウンド両方持ってますが、私はラウンドのほうが使い勝手は断然良いと思います。